田中正治(ネットワーク農縁世話人)
2011年5月17日
2011年5月17日
注:この走り書きは、当初、自分自身と友人へむけた覚書として書いたものです
★印は4月12日のメモで、@はその後に書いた補足です。
2011年4月12日
先ほど政府はやっと、福島をチェルノブイリ級のレベル7に引き上げましたね。
原発について、最近思っていることをメモしてみました。
★現在最大の焦点は、福島第一原発1-6基の再臨界を含む危機的状態を収束させること。これには世界の英知・経験による真の司令塔が必要。東電という利益団体が主体である限り、真の解決は出来ない。東電を国有化し、国際的な監視下で真の新しい司令塔が直接指揮すること。
@現在福島原発事故に対する政府の対応は、3月15日に設立された「福島原発事故対策統合本部(本部長菅首相)で行われている。「統合本部」が本格的な対策を整備したのは4月1日。3月22日に発足した「日米両政府の連絡調整会議」で活動していた作業チームが「統合本部」に移動してからだ。「調整会議」では、1)放射線遮断、2)放射性物質の拡散防止、3)核燃料の取り出し、4)移送、5)原子炉冷却、6)汚染水処理のチームがあった。
それら各チームは東電、原子炉メーカー(日立、東芝など)技術者、原子力安全・保安院、米原子力規制委員会(NRC)の専門家チーム(米軍関係者が中心)を含めて構成されている。4月1日の放射能汚染物質(低濃度放射能汚染水)の海洋放出、海水から真水による原子炉の冷却方法の転換、1号炉格納容器への窒素注入などは、NRCの専門家のアドバイスで行われたようである。原発を推進するオバマ政権は福島での最悪の事態が、米国での原発推進への逆風になることを恐れているのだろう。
さらに、米軍は「トモダチ作戦」に見られるように事実上自衛隊を指揮下に置き、両軍の統合運用と民間空港、港湾の米軍使用、上陸にまで踏み込んだ。更に、4月20日菅首相名の「指示書」は、警察、消防を自衛隊が事実上一元的に管理することを指示していている。こうして米軍→自衛隊→警察→消防といった事実上の指揮系統が、一時的だが出来あがっていたとみることが出来る。
これは「有事対応シミュレーション」である。その背景は、米国がFUKUSHIMAへの対応を日米同盟下の軍事作戦として戦略的に位置づけているからではないか。当然、首都・東京壊滅を含む最悪の事態を想定した戦略を組み立てていると思われる。
現在、世界の英知・経験を結集した真の司令塔建設はならず、事態は原発推進を前提とした、日米軍事同盟が強化された。
しかしもし、最悪の事態が起こった時は、世界は一気に直接の深刻な当事者になってしまう。従って、国際的な監視下で、世界の英知・経験を結集した真の新しい司令塔が直接指揮する以外に解決の方法はなくなるのではないだろうか。
★福島第一原発1-6基の内1基で臨界爆発や溶融による圧力容器等で水蒸気「爆発」した場合、高濃度の汚染によって近づけなくなる。おそらく順次、他の原子炉にも最悪の事態が起こりうる。地球全体の核汚染は現在の海洋汚染、大気汚染の比ではなくなるだろう。最悪の事態も想定しておかなければならない。
@再臨界はすでに起こっているようだが爆発の可能性は低い、しかし、圧力容器内の炉心溶融によって、すでに溶けてしまっている燃料棒が、圧力容器底の水の上に落下し、水蒸気爆発を起こす可能性は否定できないようだ。その場合、格納容器が壊れてしまえば、爆発的に放射性物質が外部に広範囲に放出される。どれか1つの炉で爆発が起これば、高濃度の汚染によって作業員が発電所にとどまれなくなる。そうなれば必死でやっている冷却が不可能になる。その結果、次々に他の原子炉の爆発や放射能の拡散は避けられないだろう。
「チェルノブイリではソ連当局は、初めに半径30キロの人たちを全員避難させた。しかし3か月たってから、200キロ、ないし300キロ離れたところで、猛烈な汚染地帯があることを発見した。放射能の雲が流れて雨が降ったところだった。そこで住民を強制疎開させた。ところがその後、ソ連が崩壊してそれ以上のことができなくなった。
日本の場合の法律に照らして言えば、原発から700キロの地域まで、放射線管理区域に指定しなければならなくなる。そこは普通の人は入ってはいけない。ごく特殊な人間が仕事のために入る場で、そこでは飲食はしてはいけない、寝てはいけないというのが放射線管理区域だ。当然、汚染が分かる器具をもって入る。
700キロだと、大阪から北海道まで入るが、ただし風下だけになる。政府はコンパスを使って円を書いているが、実際には風下に汚染が広がるのであって、細かい対応が必要になる。今回でも40キロ離れた地域でももの凄く汚染が広がっている地域がある。多分、そこは無人にしなければいけなくなる。」(京大原子炉実験所の小出裕章助教)
★福島第1(すでに停止)以外の全国約50基全ての原発を至急に運転停止し、順次廃炉にすること。原発を全て運転停止にしても、現在運転していない火力発電を稼動させることで、電力は国内で、完全に自給可能。
@日本の発電電力量比率は2008年度時点で、原子力発電 26.8% 、火力発電(石油等10.3% 、石炭25.2% 、LNG 28.3% )、水力発電 7.8% 、その他2.4%(資源エネルギー庁「電源開発の現状」)である。 火力発電の稼働率は48%で、52%は停止している。従って、原子力発電 26.8% を運転停止にしても、停止している火力発電を稼動させれば、電力は完全に自給できるはずだ。52%-26.8%=25.2%あまることになる。
従って、計画停電はいったい何のためにやっているのか疑問になる。”やはり原発がなければ困るでしょう”というマインドコントロールではないのか。”原発はもういや!”という人でも、”でもやっぱり、原発がないと電気はたりないじゃない?”という人は実に多い。これに対抗して、今年の真夏にかけて、”原発なしで電気は大丈夫。エネルギーシフト”キャンペーンをやろう。
もっとも、1990年代に、原発なしではほんの少し電力が足りなかった1時期がある。真夏の数日、それも午後の数時間。これに対しては、この時期クーラーの温度設定をあげることによって解決するだろう。もっと言えば、企業の電気料金体系を変えること。現在、企業の電気料金体系は、使えば使うほど割安になるよう設定されているのだから、ドイツのように使えば使うほど割高になるよう設定すれば、企業の電気消費量は激減するだろう。
★政府・NHK・マスコミの大本営発表を鵜呑みにせず、信頼できる科学者達の情報に依拠すること。例えば、京大原子力実験所助教・小出裕章氏。
@都会の住民や特に若者達は、インターネットで自分なりの原発情報を収集している人が多いが、農村や山村では、NHKテレビ報道の影響は圧倒的だ、と思い知らされることが何度かあった。自給自足経済を前提とした農山村の村落共同体は、50年ほど前にすでに空洞化しているが、人間の意識はそう簡単には変わらない。「お上」意識はまだまだ強いのだ。政府が「パニックを起こしたくない」という点から、深刻な事実を発表しなかったり、危機を甘く評価して見せたりする原因のひとつは、「お上」に頼っている人々を意識しての対応があるのかもしれない。
今回の大震災で被災した人たちのお互いを思いやる相互扶助の姿には”すごいな~!”と心底感嘆する。意識の中では村落共同体は生きているのだ。田畑を耕し、牛を飼い、海で漁をする人たちは、大地や動物や海を離れては生きていけない。危機の瞬間、共同体意識は復活する。
しかし、その共同体意識は自立した個人の共同体意識ではないのではないか。そのことが”NHKが言っているんだから・・・・”という意識とつながっているのかもしれない。戦時下の情報統制を彷彿させられる。他方で、インターネットの急速な普及はそうした統制に風穴を開けているのだが、それと同時に、共同のオルタナティブなメディアがNHKテレビに拮抗するほどの影響力を持つようにしたいものだ。
★原発周辺は言うに及ばず、関東・東北地方でもすでに、ゆるやかなチェルノブイリ状態(放射能汚染)が進行しているので、こうした状態の中でも生きていくすべを身に着けていくこと。農産物や食品の汚染に対する消費者の態度も、こうした状況での生き様との関係で考えなければならない。
@自然放射線と人工放射線は人体への影響は異なる。自然放射線に対して生命体は長い進化の中で対処方法を確立してきた。しかし人工放射線に対して生命体は対処方法を持たない。ストロンチウム90はカルシウムと間違えられて、骨や血、脳に送られる。セシウム137はカリウムと間違えられて、細胞内の電解質として取り入れられる。ヨウ素131は、甲状腺に蓄えられ、体内被爆する。
また、短期間で高レベルの外部被爆と、長期間で低レベルの内部被爆とでは、放射線の被曝量による生命体への影響は比例しないといわれている。福島原発周辺は高レベル内外被爆を受けて、長期にわたって人間が住めない状態になってしまったが、関東・東北地方では緩やかなチェルノブイリ状態が進行中だ。長期の低レベル内部被爆は軽視されがちだ。しかし、内部被爆は、食べ物、水、空気などから放射性物質を体内にとりこむ。その結果、長時間にわたって身体の内側から放射線を浴びるのだから、恒常的被ばくによって遺伝子が傷つけられ、血液の病気や癌などを誘発する。
生き延びるために身体の免疫力や恒常性を高め、比較的安全な食べ物、水、空気を手に入れる方法を工夫しなければならない。この点での緊急事は、妊婦や子供達の避難だ。胎児や乳児が放射線によって受けるダメージは、健康な成人が受けるダメージより更に何百倍、何千倍も拡大されるからだ。ところが、文部科学省は、子供の1年間の許容被ばく線量の目安を「20ミリシーベルト」に設定した。アメリカでは、原子力関連施設で働く人の許容量の平均的な上限が年間20ミリシーベルトとされているから、それと同等にしてしまっているのだ。
高濃度に汚染された農地や農産物などは、東京電力が賠償しなければならない。だが、おそらく賠償しきれないだろう。この際、東京電力を国有化すればよい。現在の電力の発電、送電、消費のシステムを大転換するチャンスが来たのだ。
ネットワーク農縁の農家グループ(山形県・新庄)は、震災後、宮城県・気仙沼の被災者などに食料援助を10数回にわたって行っている。寡黙に黙々と。6月4・5日には被災者を招いて「復興田植え」を100名近くが集まって行う予定。単に食料を援助するだけでなく、被災した人たちと共同で食料を生産する、そんなことが東日本で行われたらうれしい。私達ネットワーク農縁はお米の産消提携グループ。現在は未だ山形県での風評被害は出ていないようだが、放射能汚染が拡散するにつれて、風評被害から、さらに直接の放射能汚染が山形の地にも広がることも想定しなければならない。放射能許容基準という発想を超えて、都市消費者には一人一人の生き様が問われることになるだろう。
★この危機を変革のチャンスに変えること。全ての原発をSTOPさせるムーブメントを起こし、エネルギー政策の根本的な転換を図り、文明のあり方の根本的転換を図ること。
このことは、被災者や死者に対する鎮魂でもある。
@人間は順調な時、根本的な変化を求めるだろうか。求めないと思う。今回の地震、津波、原発事故は生命の内部に恐怖と激震を与えた。この状況を根本的に変えなければ、ひょっとして人間は生きていけないかもしれないという不安が脳裏によぎったはずだ。人間は原発と共存できない。全ての原発をSTOPさせ、廃炉にするしかない。
過渡的には、破産している東京電力は国有化し、非原発の発電システムのみにしたうえで、送電システムを分離、売却したうえで、その収益を被害賠償に当てればよい。太陽光発電、風力発電、水力発電、バイオ発電、地力発電などの発電事業の多様化、分散化によって、消費者が自分の好む電力を選択できるシステムは、すでに欧米では確立している。
送電線は本来公共の道路のようなもの。長い送電線はロスが大きいわけだから,電力も地産地消ということになる。もっと言えば、家庭や事業所での自家発電システムや原発抜きのスマートグリッド(地域エネルギーネットワーク)は、すでに世界では現在進行形だ。過渡的には液化天然ガス(LNG)を使用するにしても、LNGもまた化石燃料で、石油はすでにピールオイルを迎えたのだから、結局、太陽エネルギーへの全面依存に転換するしかないだろう。
太陽光発電、風力発電、水力発電、バイオガス発電も太陽エネルギー利用の形態なのである。もっとも太陽エネルギーは、石油とちがって集中型ではない。まんべんなく広く降り注いでくれる分散型エネルギーだ。従って、大量生産、大量消費、大量廃棄型の現代文明にはそぐわない。大型化、平準化、集中化といった発想そのものが太陽エネルギー依存システムによって拒否されるだろう。同時に大型化、平準化、集中化といった発想を否定することが、太陽エネルギー依存システムを構築する前提ともなる。
ところで風力発電については自民党政権時代から推進されてきた。巨大風力発電にのみ補助金を出していて、実際建設されているのは補助金目当ての巨大風力発電がほとんどである。周辺住民は低周波振動に悩まされ、地獄のような状態になっているところが多い。2009年に僕の住んでいる鴨川でも7基の建設予定があった。住民の反対運動が起こり現在はSTOP状態になっている。巨大風力発電は、エコではない。この狭く人口が多く、安定した風が吹かない国土では適切でない。ヨーロッパでは海洋風力発電にシフトしているし、アメリカでは砂漠に建設している。
風力発電を採用するなら、小型で、低周波振動を出さないような機種の採用が不可欠だろう。最新技術による垂直軸型風力発電と小型風力発電・太陽光発電のハイブリッド街路灯は騒音もなく、低周波振動もない無公害型とされている。よいかもしれない。http://www.winpro.co.jp/
水力発電も同様で、大型水力発電は環境破壊が著しく、土砂がたまってしまい持続可能ではない。中国地方に約200基の小型水力発電があるといわれるが、電力会社への販売価格は、安く抑えられていて、普及が抑制されている。日本の山間部では急な水系が多く、日本の地形は、実は小型水力発電に向いているのである。
東洋の島国、成熟した資本主義社会に起こった今回の大災害は、時代のターニングポイントではないのか。資本主義経済は拡大再生産を維持しなければならない。なぜなら剰余価値獲得が目的だから。要するに、儲からなければ株式会社は倒産する。エネルギーから見ると資本主義経済は石炭と石油とウランいう再生不可能な資源によって拡大再生産されてきた。これに対して太陽エネルギー依存型経済は拡大再生産・剰余価値獲得型ではなく、協同組合、ワーカーズコレクティブ、相互扶助組織といった利潤追求型でない連帯経済に向いていると思う。
1990年代ソ連の崩壊によって、ソ連依存社会崩壊の危機に直面したキューバが、新たに選択した道は注目に値する。石油に依存せず、「国民皆農」とでもいえる有機農業への転換、自然医療をベースにした先進国並みの医療福祉大国、石油不足に対応するバイオマス、水力、ソーラー、風力といった自然エネルギーの開発。最大の再生エネルギー源として重視されているのは、バイオマスでサトウキビが中心。国内155の精糖工場のうち、104は完全にバガスで稼動。国内のエネルギーの30%、石油換算で400万トン近くを賄っている。
21世紀も、工業化を続ける新興のBRICSは、当分高度成長を続けるだろう。だが、日本や欧米といった現代資本主義・情報化社会は高度経済成長を続けるだろうか。否だろう。戦争を誘発しなければ拡大再生産できない経済、リーマンショックに見られる逆ピラミッド・カジノ型信用資本主義、不要なモデルチェンジを次々にしなければ拡大再生産できない経済、人間の生理的能力を超える超スピード情報化社会、マインドコントロールによってしか需要を喚起できないユビキタス社会、そして人間のコントロールできないエネルギー・原子力に依存してしまった社会、もはや人間は文明のターニングポイントに来てしまっている。
今回の悲惨な事態を契機に日本人は今、ターニングポイントを通過していると感じる。人々は量的な豊かさより質的豊かさを求めているのではないだろうか。現代資本主義は、質的豊かさの物質的基礎をすでに充分生み出してきたのだ。太陽エネルギー依存型の非資本制的連帯経済、エコロジカルな循環型地域コミュニティーの創造、ネットワーク型の相互扶助社会、地球生態系と出来る限り調和した社会のモデルに、これからの日本はなっていいのではないだろうか。つまり、21世紀の世界のモデルに。日本はかつてシルクロードの終着点であった。今、世界はグローバル化しているが、日本はグローバルな文明と文化の終着点でありルツボともいえるだろう。だから、そうした文明と文化を咀嚼して独自なものに変化させた後、エコロジカルな文明と文化を世界に発信できるよいポジションにわれわれは位置していると思う。21世紀の世界モデルに社会を転換できたなら。
STOPさせる方策
★国際法に基づき、国際法廷に現在の放射性物質の垂れ流しを提訴すること。原告は市民。被告は日本政府、東電・・・。国際的ムーブメントで圧力をかけ、外国政府からの要請があったから、日本政府はやむを得ず原発STOPしたというポーズを取らせ、STOPさせること。 原告市民と10人の弁護団が必要。すでに友人達は動き出している。
日本も加盟している国際法(ロンドン条約)により核物質の海洋投棄は禁止されている。国際法違反である。海外メディアでは、すでに日本を「核の海洋汚テロ国家」と評価している。
@原発を運転STOP・廃炉にするには、外国からと国内からの両面からの圧力・運動が不可欠だ。特にドイツや北欧諸国からの、日本の原発運転STOPの要請は有効と思われる。そのためにはドイツ、フランス、北欧、アメリカなどのNGOとの連携、運動と情報ネットワークが必要。「脱原発世界社会フォ-ラム」を日本で開催しようという動きがある。世界で数億の人達に影響力を持つ世界社会フォーラムが動いてくれると心強い。
★現在、日本中に渦巻いている悲しみ、不安、怒りを大きな世論にしていく方法を見出すこと。漁民の怒り、農民の怒り、東京都民の不安・・・・。
4月10日、東京・高円寺デモ15000人参加 http://ow.ly/4A0Yv 全国各地で多様なデモ集会が行われている。http://d.hatena.ne.jp/tea_67/
★反原発・脱原発運動を進めてきたNGOのネットワーク・「脱原発・新しいエネルギー政策を実現させる会・eシフト」、「緊急会議」など反原発・脱原発運動の全国的ネットワーク形成。国会議員、自治体議員を動かす。オルタナティブメディア創設、脱原発法制定国民投票へ。
@1)「6・11脱原発100万人アクション」に向けた、さまざまな運動が広がっている。4月10日東京・高円寺デモは、twitterとfacebookでの情報ネットワークで、10才台20才台のデモ初めての若者が次々に参加した全く新しい運動だった。「eシフト」は長い間活動してきた環境NGO系のネットワーク、「緊急会議」はレフト系の会議という感じだ。「種まき大作戦」やアースデー系・食農・エコ系の若者達は、現在未だ本格的に動き出していない。
2)54基原発中、42基は定期点検や運転再開を延期などで停止事態になりうる。再開には地元自治体の了解が必要になるので、住民・市民が再開を反対し、首長が再開了解出来ないようにすれば、事実上42基は死体に出来る。
3)そのためには、この夏、“原発なしでも電気は大丈夫”キャンペーンが重要。“原発はもういや“という人でも“原発は最悪だけど、電気がたりなくなるし・・・・”という人は多い。電力会社のマインドコントロールは深く刷り込まれている。このウソを覆すキャンペーンは運転再開させないために何より大切。
4)原発から最大の経済的利益を得ている日立、東芝、三菱の製品ボイコットと原発推進派議員の落選キャンペーン。宮台真司氏が提案していて、とても有効と思われる。
真の原発推進資本群を浮き彫りにし、剰余価値の鎖を断つこと。日立、東芝、三菱資本の代弁者達・原発推進派議員を落選させること。これは彼らがもっとも恐れていること。
5)文部科学省は校舎・校庭等での子どもの被爆許容基準量を20ミリシーベルトに引き上げた。外部被爆が20ミリシーベルトなら、内部被爆は100ミリシーベルトに達するかもしれない。年間20ミリシーベルトの被爆をする人は、約8万4000人の原発放射線従業者でも少ないといわれている。なんということだ。元の1ミリシーベルトに戻すべきだ。
6)農民の人たちに関しては、まずは、有機農業研究会系の農業者や生協、大地を守る会などとのネットワーク、それにJAとのコンタクトが不可欠だ。全国の漁業協同組合、自治体、政府共同出資の「漁業復興公社」のようなものを設立し、全国から中古の漁船を集め、漁民にリースする。農民とともに最大の被害者漁民や畜産に携わる人たちには東電が全て被害保障すべきだ。
7)核汚染されてしまった土壌に対しては、チェルノブイリで行われている菜の花プロジェクトが有効のようだ。土壌浄化プロジェクトでは菜の花に土壌の放射能を吸収してもらう。BDFプロジェクトでは、菜の花の種から搾った油をトラクターなどの燃料に使う。菜種油は放射能を吸収しない。BGプロジェクトでは放射能を吸った根、茎、葉、種皮などを発酵させて、出来たBG(バイオガス)を燃料として使う。
8)政府の閣議で現行の『エネルギー基本計画』を『エネルギーシフト基本計画』に転換させること。すでに、このことをグリーンピースが提起している。国会議員への働きかけが必要。
9)脱原発法制定国民投票については、内外からの運動の盛り上がりを基盤として、中期的で広範な世論形成が前提条件ではないだろうか。
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