2010年10月28日木曜日

新庄水田トラスト 2010年度 お米の収量のお知らせ

事務局・阿部文子




1)遺伝子組み換えNO、無農薬・無化学肥料栽培「さわのはな」

2010年度は、1口40kgの収穫量(玄米)となりました。
「さわのはな」は、世界のスローフード運動「味の箱舟」に山形県の在来種として登録されています。
お米と自然を、今年もまた恵として引き出してくれたお百姓さん、そしてそのお米をいただいて、お百姓さんと自然を支えてくださった新庄水田トラスト会員の皆さん、ありがとうございました。感謝です。
これから、直接、お百姓さんから会員の皆さんへ電話連絡がいきます。


2)8人の農家の各1反(300坪)あたりの収穫量は次の通りです。

・高橋保広 7.0俵(420kg)
・星川公見 7.0俵(420kg)
・笹 輝美 7.0俵(420kg)
・星川吉和 6.5俵(390kg)
・今田多一 7.0俵(420kg)
・吉野昭男 6.0俵(360kg)
・遠藤敏信 7.0俵(420kg)
・佐藤恵一 5.5俵(330kg)


3)収穫・感謝祭

収穫・感謝祭は、2010年12月12日(日)東京・赤羽文化センターで開催します。
JR赤羽駅西口前です。お昼前から開催です。ぜひ、ご参加ください。喜びを共にいたしましょう。


4)精米について

「さわのはな」は玄米がおいしいです。かめばかむほど、口の中でおいしさが広がります。玄米は生命の全体食です。体の芯から力がついてきます。お試しください。

「さわのはな」は、胚芽が比較的大きく、白米には向いていませんので、白米はお勧めしておりません。白米をご希望の方は、“7分づき白め“を指定してくださいますよう。

では、収穫・祭感謝でお会いしましょう。


2010年10月20日水曜日

土と平和の祭典 2010

田中正治

第四回「土と平和の祭典」にネットワーク農縁・新庄水田トラストも出店しました。
新庄から農家の高橋さんも来てくれて、結構、刺激を受けた様子。
4万人くらいの参加者でしょうか。
団塊の世代の有機農家と団塊ジュニアの半農半Xたちが盛り上げた祭典。
トークのステージがとても充実していたので、僕はステージに張り付いていました。













2010年10月6日水曜日

きれいな水で商品経済に染まるアフリカ自給農村 農業も一変、とアメリカ研究者

農業情報研究所(WAPIC)


ルワンダ農村での2週間のフィールド調査からに帰ったアメリカ・レンセラー工科大学准教授・Michael J. Mascarenhasが、自給的コミュニティーにもたらされる技術的改善の影響がいかに複雑で思いがけないものか思い知らされた、研究方法はよほど注意深いものでなければならない、とニューヨーク・タイムズ紙上で述懐している。

 Leaving the Land of a Thousand Hills,The New York Times,9.15
 http://scientistatwork.blogs.nytimes.com/2010/09/15/leaving-the-land-of-a-thousand-hills/?ref=science

その一つの例が、重力送りのきれいな水を蛇口から出すシステムの導入による水へのアクセスの改善だ。これは間違いなく歓迎されると思われ、開発援助団体、チャリティー団体もこの分野で活動している。事実、インタビューした多くの家庭が、その導入以来、前より暮らしやすくなったと言っている。

 ところが、改善されたシステムから水を受け取るために、彼らは料金を支払うための金を用意しなければならない。水に対する支払が水へのアクセスの重大な障害となっている。蛇口の数が少ないから、その水を受け取るためには多くの家庭ははるか遠くまで足を運ばなければならない。となると、多くの家庭は近くの汚れた水の方を選ぶことになるだろう。多くの家庭は貧しく、ジェリカン(5ガロン=約20リットルが入る缶)一つ分に払う10ルワンダフランを稼ぐのも大変だ。

 システムの導入は、多くの家庭の農業のやり方も変えた。水を買う金を稼ぐために、今まで家族を養ってきたキャッサバ、豆類、トウモロコシなどの食料作物の代わりに、コーヒーなどの換金作物を作るようになった。これによって自給的農民の生活は不安定なものになった。世界市場でコーヒー価格が下がれば、彼らの購買力が落ち、水が購入できなくなるばかりか、彼らの経済的福祉水準も全体として下がる。それでコーヒー生産を増やせば、コーヒー価格がさらに下がることになる。

 今や灌漑のための費用もかかるから、多く家庭は、灌漑が必要なトマト、ペパー、タマネギ、パッションフルーツ、トマトの木のような、家族を養うだけでなく、余れば地方の市場で売ってきた果物や野菜を作るのもやめた。

 最後に、すべての家庭は、このシステムの最近の民営化で、水質や水量は全然改善されないのに、ジェリカン一つの水の値段が5ルワンダドルに跳ね上がったと文句を言っている。一部の村人は、飲み水に金を支払うために初めて借金をかかえることになった。

 南の国の公正で持続可能な開発、言うは易いがとんでもなく複雑で、難しい課題だと思い知らされる。