2010年8月22日日曜日

さわのはな生産者からのメッセージ 2010年7月15日

無農薬・無化学肥料の「さわのはな」を作っているお百姓さんたちのメッセージです。





【 星 川 公 見 】

● 大豆の草取りに参加いただいた方々には、翌日の月山登山とさぞお疲れのことだったと思います。天候が悪くて山頂まで登れなかったことが残念でした。来年の草取りは次の日の予定など参加者の希望を募ってみるのもよいかと思います。

 さて、今年の稲ですが、新庄ではさわのはな等の稲穂が出揃う頃になりました。猛暑が稲に与える影響などは秋になって米を収穫してみないと判りませんが、今年は稲の葉を食べるアオムシが多く、かなり葉っぱが食べられています。葉は呼吸をしたり、デンプンを作る大事な器官ですから、多少なりとも影響があることは確かです。そんなに深刻ではありませんが。それも自然だと思っていただければ … 。





【 笹 輝美 】

● 平年より5日ほど早い梅雨明け後の新庄も暑い暑い、シヌシヌを連発する毎日で、特に 8/5 は36.5℃まで上り夕方にはバテバテ。それでもシャワーで汗を流せば失せかけていた食欲が意気を吹き返し、粗食を満足するまで食べまくっています。そんな暑い中での大豆畑の草取りご苦労様でした。予想より早く終わり、駆け足ながら無農薬の稲を見て回ってのせわしい後の温泉は本当にイイデスナァー。

 翌日の楽しみにしていた月山登山は8合目の登山口あたりからガスがかかり、雨にも見舞われたため、9合目の仏生池小屋で早い昼食をとって引き返すハメになってしまいましたが、皆さん来年のリベンジを楽しみにしてくれました。来年は山頂からの360度の展望と豊富な高山植物を楽しみたいものです。

 さて、6月の低温で生育が遅れ気味であった稲は梅雨明け後の好天により急激に進み、平年より早目の出穂となっています。特に感温性の強い品種は今までにないほど早まっています。ただ米がミルク状の乳熟期に籾の中に嘴を刺し込んでミルク状の実を吸い取るため、完熟した時食害痕が黒い斑点として残ってしまうカメムシは平年の3倍も確認されており、特に無農薬の米に班点米が出ないか心配しています。

 今日12日夕方、台風4号が東北地方を通過しましたが雨風の被害は発生していません。稲穂が首を垂らすまで、いま暫く安定した天候を願っています。





【 今田 多一 】

● 12日、東北地方を台風4号が横切ろうとしています。西日本では7月、ゲリラ豪雨での被害ニュースがたびたび流れたが新庄は6月以降、好天気に恵まれ、そして夏に入り“暑い暑い”の連発である。

そのお陰で稲の生育は今のところ順調である。でも人間は少しバテ気味でもあるが今月いっぱいくらいこの好天気が続いてほしいものだ。





【 遠藤 敏信 】

● 残 暑 お 見 舞 い 申 し 上 げ ま す 。何と暑い 夏の日々でした。

 今日は盆、つれあいに「仏前に飾る花を採ってきて … 」と命じられ萩とススキを採りに行く。すでに尾花は出ていた。新庄はススキの開花最前線地に数えられている。

 夜、盆礼客が早く退けた。「短信集」のまとめにかかっている。静寂。もう少し飲もう。耳に入るのは扇風機の風音と窓越しに聞こえるムシの音だけだ。

米連邦地裁判事 モンサントの除草剤耐性GMシュガ-ビートの栽培を禁止

農業情報研究所(WAPIC)


 米国農務省(USDA)は米国農民が広く採用しているグリホサート耐性GMシュガービートの栽培承認に先立ち、適切な環境影響評価を怠ったと昨年9月に判決したンフランシスコ米連邦地裁判事(→栽培許可済みの除草剤耐性GMビート 重大な環境影響の恐れ 米連邦地裁判決,09.9.24)が8月13日、このGM作物の栽培を禁止するという決定を下した。

 ただし、この禁止は既に栽培されたか、収穫された作物には適用されない。モンサントは、当面の砂糖の供給や消費者価格に影響はないが、来春の作付までにはこの判決の意味するところを完全に理解せねばならないと言う。米国の砂糖作物の半分ほどがシュガ-ビートで、その95%がグリホサート耐性GM品種になっている。

 しかし、訴えた食品安全センターは、農家は簡単に非GM品種に戻ることができると応酬しているという。

 U.S. judge bans planting of genetically engineered beets,Reuters,8.13
 http://www.reuters.com/article/idUSTRE67D08220100814?type=GCA-GreenBusiness

 関連情報
 GM作物への過剰依存がその環境・経済便益を削り取る アメリカの新研究,10.4.14

2010年8月19日木曜日

米国野生地に2種の除草剤耐性GMキャノーラが定着 米国初の発見

農業情報研究所(WAPIC)


 ”Nature News”が伝えるところによると、遺伝子組み換え(GM)キャノーラ(Brassica napus ナタネ)が米国・ノースダコタの野生地で自生しているのをアーカンソー大学の研究チームが発見した。日本、イギリス、カナダなどで既に発見されていることからすれば少しも驚くべきことではないが、この分野の研究資金を欠く米国では初めての発見という。



 野生地で発見されたのはモンサント社のラウンドアップ(グリホサート)とバイエル・クロップ・サイエンス社のリバーティ(グルホシネート)に耐性の二つの種類の除草剤耐性GMキャノーラ、野生化したこれらGMキャノーラが農業生産地域から遠く離れた道路、ガソリンスタンド、食品雑貨店に近い土地に自生していた。



 研究者は今年6月4日から7月30日まで、ノースダコタの道路沿い8キロメートルごとに植物のサンプルを取った。各地点のBrassica napusの数をカウント、一つを採集してどちらかの除草剤に耐性を与える蛋白質の有無を検査した。検査された288のサイトの半分近くでBrassica napusが発見され、そのうち、少なくとも80%が除草剤耐性だった(41%はラウンドアップ耐性、40%がリバーティ耐性)。二つは両方の除草剤に耐性だった。これら野生化した集団は、栽培用GM種子が輸送中にトラックからこぼれて定着した可能性がある。

 研究者によると、両方の除草剤に耐性の植物の発見は、「野生化したキャノーラの集団が数世代にわたってランドスケープを構成してきた」ことを示す。これらが何らか生態学的結果をもたらすものかどうか確認する必要があるが、農家にとっての雑草問題になる可能性があるという。

 GM crop escapes into the American wild,Nature News,8.6
 http://www.nature.com/news/2010/100806/full/news.2010.393.html

2010年8月2日月曜日

さわのはな生産者からのメッセージ

無農薬・無化学肥料の「さわのはな」を作っているお百姓さんたちのメッセージです。2010年7月15日





【 笹 輝美 】

● 6月に入り気温は高めに推移し曇雨天の日が多く、しかも昼夜の温度差が小さい為、稲の草丈は平年より5〜10cmほど長く、稲体も軟弱に育っており、イネアオムシや葉イモチ病の発生しやすい条件となっており、今後の天候を気にしています。

 今回の参議院議員選挙の結果は与党の大敗に終わったが各党「国民の為」と称し、互いにあれこれと批判合戦に興じている様を観ていると、我々庶民からすれば自民党は“不自由非民党”であり、民主党は”民従党“と思えるし他党も似たように見えてくるのだ。

 国・地方自治体及び公的組織の借金を合計すると国民一人当たり10,000,000円というとてつもない額に膨れ上がってしまった。これは一つは議員・役人が国民の為という大儀の下、自分が返す必要のない借金を至極当然の事のように繰り返し選挙民には予算を持ってきたのは私ですと胸を張り、次の選挙に備えて来た事にあると思う。
そして「やはり○○先生は偉い」とただ無条件に賞賛する事がそれに拍車をかけてきたと思う。家庭でいうならば返済を考えずに借金を繰り返し、土地を買い、家を新築し、高級車を揃え、諸々の機械を揃えても、子供に払いきれないほどの借金を残す人を誰も偉いとは思わない筈だ。

 借金がこれほど膨れ上がったのだから、どの党が政権を取っても誰が総理となっても出来ることは限られてくるのは当然であろう。小泉・竹中のような庶民切捨てのカイカクでなく、資本主義の限界を認めた上での本当の改革が今求められていると云えよう。

 一方我々庶民も観客民主主義と言われるような無責任な観光的選挙民に堕した結果、今日の混乱を招いたという事実も認めねばなるまい。それこそ、今後の民主主義を語る第一歩であると思えてならない。


【 今田 多一 】

● 梅雨時期と重なる為か“栗の花が満開の時はよく雨が降るもんだ”と年よりは言う。新庄も6月下旬から梅雨空でゲリラ豪雨こそないがはっきりしない天候である。

 その合間をぬって大豆トラスト畑の中耕(6/26)と培土(7/9)を行った。今年は昨年までイネを植えていた新しい圃場なので草は少ないかと思っていたが、草の生命力はたくましい。

 大豆トラスト畑の草取りツアーまで約半月あるがこの天候だから草は伸びると思うが、マメも負けないで育ってほしい。草取りツアーの参加をお待ちしております。


【 遠藤 敏信 】

● 山形県期待の米の新品種「つや姫」がこの秋、市場にデビューする。

 山形県内生産者が限定され、新庄市内では76人に種子が配られ、栽培されている。全て、特別栽培米扱いで肥料・薬剤等指定されたものの使用が義務付けられ、指定された量(通常の慣行栽培の2分の1)以下で育てなければならない。
しかも最終的に収穫された米の成分検査を行い、たんぱく質含量が6.5%以上のものはつや姫のレッテルでは売り出されない方針だという。

 10日にJA新庄市管内4ブロックに分かれ圃場の巡回診断を行い、草丈、茎数、葉色濃度を調査。良食味を保持できる穂肥の適期と量を導き出した。

 収量増を狙えばどうしても質は落ちるし、ある程度の収量がなければ収入が減る。質と量の間には微妙なバランスが存在する。

 今年は生産者が限定されているため一定の品質が保てるだろうが、来年以降、自家採取の種などから作付け者が拡大した場合、栽培マニュアルを徹底しないと、昨年政権を奪取し国民から歓迎された民主党が一年たたずして評判を落としたように、期待倒れになる懸念もある。