2008年7月30日水曜日

三浦修道院訪問

田中正治

7月26-27日、阿部さんと二人で三浦修道院にいってきました。三浦修道院とは、もう10年ほどのお付き合いになるのでしょうか、ネットワーク農縁、大豆畑トラストの会員です。エコハウスで、太陽光発電と風車で使用電力をまかなっています。暖房はペッレット暖房、天窓をたくさん作って空気の循環を良くしています。いわゆる西洋風の教会ではなく、日本の伝統工法を採用していて、3人の建築家の水平的協力関係で建てていったものだとのこと。時代の風をしっかりととらえられているな、という強い印象を持ちました。

ビッシリはえた竹やぶ(多分1000坪くらい、全敷地約3000坪))を一本一本シスター達が切って開墾したその使命感はすごい!多分平均年齢60歳くらいの方たちなのです。

安田節子さんのクローン家畜と遺伝子組み換え問題、それに食についての話があって地域の方や、東京からも2人見えました。シスターたちの地球環境に関する危機感、未来の世代に対する思いの深さを実感しました。ネットワーク農縁が共催しているシリーズ「いのち育む交差点」(研究会)でした。 10年ほど前に、修道院から徒歩5分くらいのところに住んでいたので、懐かしさも手伝って、一晩宿泊させていただき、心のこもったもてなしをしていただきました。

  

2008年7月22日火曜日

干ばつ・洪水にもかかわらず、オーストラリア有機農業が急成長



 オーストラリアの有機農業団体・Biological Farmers of Australia (BFA)が委嘱したニューイングランド大学オーガニック研究グループの新たな研究によると、干ばつの広がりにもかかわらず、有機生産者販売価額は2004年以来80%も増加した。

 BFAの理事であるアンドリュー・モンク博士は、大部分の農業が干ばつと洪水の被害に会うなかで有機部門がこのように急速に成長したのは、有機製品への消費者の関心が高まったこととともに、「有機的に管理された土壌の優れた自然回復力が極端な干ばつや洪水からの回復を早めたからではないか」と言う。

 4年ごとの”オーストラリア有機市場研究報告(AOMR)”の2008年版は今週金曜日にシドニーのダーリングハーバーで開かれるオーガニック・エキスポで公式に発表されるが、それに先立ちBFAが発表した主要な発見は次のとおりである。
  • 小売価額は初めて5億ドルを超え、5億7800万ドルになった。2004年の前回報告以来、部門により異なる年率10%から30%の成長が見られた。
  • 2007年の生産者販売価額は2億3100万ドルで、2004年報告の数字に比べて80%増加した。
  • オーストラリアの有機認証農地面積は世界最大の1199万㌶で、その大部分は粗放的放牧に使われている。
  • 認証有機事業者の数は、オーストラリア全体の農業者数が減少した過去5年に年平均5।2%増加した。2007年の認証有機事業者総数は2750で、農業生産者、加工業者、販売業者で構成される。その4分の3が生産者で、オーストラリアの全生産者の1।5-1।8%を占める。
  • 有機生産者の平均年齢は非有機生産者より低い。有機産業の統合整理が進み、有機農場の平均規模拡大、プロ化が進んでいる。
  • 園芸が主要部門にとどまっている。有機農業者の3分の2ほどが生産者販売価額の半分ほどを販売する園芸農業者である。
  • 消費者の40%が、少なくとも時々有機食品を購入している。

 New research reveals over 80% growth in organic farm gate sales since 2004 despite widespread drought।BFA Press Release,7.22
 http://www.bfa.com.au/_files/080722%20AOMR%20Launch.doc



2008年7月11日金曜日

バタ子が来た

田中正治

彼女(川端さん=通称バタ子)は、元A・SEED・JAPANで会員。「かみえちご山里ファンクラブ」で、最近まで専従スタッフをしていた。

「かみえちご山里ファンクラブ」は、新潟県上越の山里にあるNPOで、都会から9人の若者が山村に移住し、山村の住民と一緒になってNPOを立ち上げた。

その若者達はほとんど就職氷河期の企業への幻想を吹っ切った世代で、いわゆる団塊ジュニアだ。

「この地域の自然、景観、文化、及び地域の農林水産業を「守る、深める、創造する」ことで、豊かな地域文化を育み、地域資源を生かした様々な活動」を行っている。

いろんなプロジェクトを立ち上げている。水田オーナー制、夏のふるさと探検、さんぞくライフ、きのこ三昧、夢に出てくる盆踊り、ワラ細工、かんじき作り、ウサギ捕り、雪掘りなどの実習、稲刈り・ハサがけ、そば打ち、炭出し、カモさばき・調理、秋祭参加、塩作り、マムシ捕り、沢登り、盆踊り、製材作業、夏野菜収穫、草刈、海魚釣り・調理・・・・。

地元のじいちゃんばあちゃんも協力して、消え行く伝統技術を、最後の世代から若者が継承し、現代に創造的に復元しようというわけだ。

情報化社会・サービス産業社会の中では、生活に実際必要とする確かな技術を自分が作る、という機会はほとんどないのだろう。だから、確かな手ごたえのある、実体のある、実際生活に直接必要なモノを自分で作りたいという欲求が高まるのもうなずける。自分の確かな存在を実感したいのだろうか。

1950年代、高度経済成長期以前の山村の生活は、確かに生活に直接必要なものを自分の手で作るほかなかった。お金は村落共同体の物質循環の補助手段に過ぎなかったから、そうするほかなかったのだろう。

食料高騰・資源高等で物価がうなぎのぼりになるが、賃金や稼ぎが全くそれに追いつかない昨今の格差社会では、サバイバルの為の技術、それもエコ的でオルタナティブな技術が求められている。

農山村に住んでみると、1950年代以前の生活技術が、現在のサバイバルでオルタナティブ技術として実生活の中で復活してくる。洗練された感覚で。
プロパン代高騰に対して、効率の良いまきストーブで煮炊きをするなど。

確かな生活、食糧危機・資源危機を乗り越えて行く生産技術が魅力を増しているようだ。密かなサバイバルムーブメントに注目したい。

2008年7月8日火曜日

洞爺湖でのG8サミットに対抗するNGOサミット情報

農民の道、反民営化フォーラム、第三世界債務帳消し委員会、持たざる者のネットワーク、民衆議会、民主総連等が登場・・。
http://www.jca.apc.org/alt-g8/ja/node/215 (G8 ACTION NETWORK)

「私たちは、G8首脳たちの約束が嘘であること、ならびにG8首脳たちが作り出す不平等な経済関係の問題を、セミナー、ワークショップ、文化イベント、パフォーマンスなど様々なイベントを開催することによって、世界かlら北海道に集まった様々な人たちとの討論や交流を通じて証明していきたいと考えます。そして新自由主義グローバリゼーションではない、人々が真に豊かになるための平和、公正、平等に満ちたもう一つの世界(Another
World)は、どのようにしたら可能なのかについて、新自由主義に対する批判的な検証を含めて、具体的な提案または方針を打ち出していきたい」(G8サミットを問う連絡会)。
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2008年7月1日火曜日

映画<六ケ所村ラプソディ>ハワイ・オアフ島で上映

 鴨川に住む友人の上田万寿夫さんは、サーファー。サーフライダーファウンデーション・ジャパンの創設者。彼は7月12・13日、ハワイのオハフ大学で、ハワイの友人たちと、映画<六ケ所村ラプソディ>を上映しに行くという。
 なんで、ハワイで<六ケ所村ラプソディ>なの?聞いてしまった。彼が言うには、六ヶ所村核廃棄物の再処理工場から流される放射能は、太平洋のゴミの終着場所、ハワイ沖にも集結してくるはずだという。ハワイ沖には黒潮に乗ったゴミが集結しているすごい様子を、確か写真で見たことがある。
 再処理工場が本格稼動すれば、海と空から、まず東北地方の魚と農産物が放射能汚染されるだろう。そして、日本列島全域へ、更に・・・。


記者発表資料: オアフ島での映画上映会について
連絡先: Ryo Kubota (Hawaii)
Telephone: 808-542-4503
Email: ryowave★mac.com
Masuo Ueda (Japan)
Telephone: 04-7093-5302
Email: masuoueda★yahoo.co.jp

<六ケ所村ラプソディ>
-最新の原子力再処理工場をとりまくドキュメンタリーフィルム-
 日本の原子力政策に揺れる北の町


 日本で原子力発電がはじまって以来、その電力源としての価値と潜在する危険性の評価について、賛成派と反対派は絶えず議論を戦わせている。来る7月12日(土)13日(日)に この現実を垣間見るために、サーフライダーファウンデーション.オアフ支部は、サーフライダーファウンデーション.ジャパンとの連携により、ハワイ大学 Spalding Auditoriumにおいて、ドキュメンタリー映画、<六ケ所村ラプソディ>の上映を行うことになりました。

 日本の東北地方に位置する六ケ所村、ここは2004年、世界中で最大、かつ最も新しい原子力燃料再処理工場が完成したということで、世界中の注目を集めている。そして、その本格稼動は真近に迫っている。

 そもそも、再処理工程とは原子力発電所と異なり、電力を作る設備ではなく原子力発電所で発生した核廃棄物からプルトニウムを取り出すという行程のことだ。具体的には廃棄物の中に含まれる97%のプルトニウムとウランを取り出し、それをもう一度使うというものだが、そもそもそれらは半永久的貯蔵を要し、環境への漏れも危惧されている。

 賛成派は再処理こそ、エネルギーの効率的利用という理にかなったものだと考えるが、一方、反対派は、このことこそ取り返しのつかない環境問題を引き起こすと主張する。専門家は、再処理工場は、通常の原子力発電所が1年かけて排出する放射能をたった1日で大気と海に排出すると指摘している。

 そして、六ケ所村では意見の応酬は続く。その中で、この地域の経済は再処理工場建設などから派生する効果に依存するようになり、以前のように出稼ぎのために人口11,000人の町を出ていく必要は無くなった。しかし、放射能汚染の生活への影響を危惧する人や、伝統的農的生活の崩壊を憂う人たちもいる。  
 この映画の監督である、鎌仲ひとみさんは、”六ケ所村ラプソディ”を通して忍耐強く、かつ人々に対する敬意をもちながら賛成派、反対派の素顔を写し出している。
 今回の上映企画にあたっては、まず”再処理工場とは何か?”を知ってもらい、これから世界が直面するエネルギー問題とそれがどれだけのリスクを抱えているのか、まで思考を巡らせていただき、さらには、もしもの際にはハワイの海にどのような影響があるのか?を考えていただければと思っています。
 
 この問題は、直接の裏庭というほど身近なものではないかもしれませんが、その影響は量りしれないものであることは確かなことであり、まずは、<現実を知る>ということが大切なことでしょう。

 上映会場:ハワイ大学Spalding uditorium ;
  日時:7月12日(土)午後5時から
     7月13日(日)午後2時から
  料金: General Public(一般成人)5ドル
      Students and faculty(学生、教職員) 3ドル
      18歳以下は無料 

*問い合わせ: 本上映への質問や取材の申し込みは上記までお願いします。
 ハワイ大学キャンパス地図
 http://manoa.hawaii.edu/map/
 サーフライダーファウンデーション.オアフ支部
 http://www.surfrider.org/oahu/