2010年7月24日土曜日

EU GM作物栽培の認否 各国の裁量に 共存措置にも柔軟性 GMフリー地域も可 欧州委が提案


欧州委員会が7月13日、その領土の一部または全体において遺伝子組み換え(GM)作物の栽培を許すか、制限するか、禁止するか、欧州連合(EU)構成国が自由に決定できるとするGMOに関する新たな制度を提案した。”科学”に基づくGMO許可制度そのものは変えないが、それぞれの領土内でのGM作物の栽培を制限するか、禁止するかは構成国が決められるように指令(Directive 2001/18/EC、参照:EU:遺伝子組み換え体に関する新規則案)を改正、構成国が採択すべき通常非GM作物や有機作物との”共存”措置(参照:EU新GMO規則成立、GM・非GM共存確保の指針も出たが・・・,03.7.24)に関しても地方、地域、国の条件に応じた柔軟性を認めるという。

 指令については、構成国がその領土内でのGMOの栽培を制限あるいは禁止することができるとする条項を追加する。この新指令が発効すれば、構成国は、EUレベルで栽培が許可されたすべてのGM作物について、栽培を許すか、制限するか、禁止するか、決定できる。ただし、栽培が許可されたGM作物種子の輸入やEU内での販売を禁止することは許されない。


 共存措置の目的は、GM作物栽培地域での通常作物や有機作物の偶然のGM汚染を回避、汚染によって生じ得る経済的損害や影響を防ぐことにあり、現在のこれに関するガイドラインは表示基準の0.9%以上の汚染を防ぐような共存措置の採択を各国に求めている。新たなガイドラインでは、0.9%未満の汚染も防ぐような共存措置の採択を認める。さらに、共存措置では偶然の汚染を防ぐに十分でないときには、従来は認められなかったGMOフリー地域—大規模な面積でのGM作物栽培の制限—も認めるという。ただし、このような制限措置は、通常作物・有機作物の保護という目的に相応するものでなければならない。


 GMOs: Member States to be given full responsibility on cultivation in their
territories,European Commission,10.7.13
 http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=IP/10/921&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
 Questions and Answers on the EU's new approach to the cultivation of
GMOs,European Commission,10.7.13
 http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=MEMO/10/325&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en



 関連情報(農業情報研究所)
 EU GM作物栽培禁止権限を各国に 欧州委が来月提案するという報道,10.6.5


 その他関連ニュース

イギリス
 British pressure for GM crops unwelcome in Europe,The Guardian,7.12
 http://www.guardian.co.uk/environment/cif-green/2010/jul/12/british-pressure-gm-crops-unwelcome-europe

 イタリア
EU proposes GMO policy overhaul,ANSA(Italia),7.13

http://www.ansa.it/web/notizie/rubriche/english/2010/07/13/visualizza_new.html_1852212358.html


 フランス
José Bové : "Les lobbies essayent d'imposer les OGM à l'Europe",Le Monde,7.13

http://www.lemonde.fr/planete/article/2010/07/13/jose-bove-les-lobbies-essayent-d-imposer-les-ogm-a-l-europe_1387537_3244.html

OGM : "La science doit nous montrer la voie à suivre",Le Monde,7.14
John Dalli, commissaire européen en charge de la santé et de
la protection des consommateurs

http://www.lemonde.fr/planete/article/2010/07/13/ogm-la-science-doit-nous-montrer-la-voie-a-suivre_1387221_3244.html


 ドイツ
EU seeks compromise on genetically modified crops,Deutsche Welle,7.14

http://www.dw-world.de/dw/article/0,,5790359,00.html?maca=en-rss-en-all-1573-rdf


 アイルランド
Plan to devolve GM crop policy to European states,The Irish Times,7.14

http://www.irishtimes.com/newspaper/world/2010/0714/1224274660949.html


 アメリカ
 Europe’s New Approach to Biotech Food,The New York Times,7.8
 http://www.nytimes.com/2010/07/08/business/energy-environment/08biotech.html?src=me&ref=business


2010年7月3日土曜日

山形大学農学部 在来作物実践講座「おしゃべりな畑」




受講対象者:農業者、販売者、在来作物利用企業・旅館等職員、行政・JA等職員
募集人員:30名
受講料:無料(ただし実地研修等で実費負担があります。)

モンサント 第3四半期純益が前年の半分に

中国のジェネリック・グリホサートとの競争で除草剤ビジネスが崩壊



 モンサント社が6月30日、稼ぎ頭だった除草剤(ラウンドアップとその他のグリホサートベースの除草剤)ビジネスの崩壊で、純益は昨年同期の6億 9400万ドルから3億8400万ドルへと、ほぼ半減したとする2010年第3四半期決算報告を発表した。ラウンドアップは10年の特許期限が切れ、中国企業の安価なジェネリック製品との競争に曝されている。モンサントの除草剤売上は昨年同期の44%に激減した。ただ、ラウンドアップはまだ放棄しないという。どんな戦略があるのか、まだはっきりしない。



2010年6月11日金曜日

新庄 田の草取りツアーのご案内 2010年6月26・27日

ネットワーク農縁東京事務局(阿部文子)



今年も山形・新庄の農家の草取りツアーを企画しています。
ご希望の方は、東京事務局までご連絡ください。
電話・FAX: 04-7098-0350 
e-mail abetrust@sirius.ocn.ne.jp


日時:6月26・27日(土・日)

出発:6月26日 東京駅 東北新幹線 つばさ109号
   9:24発→新庄着12:39(農家が迎え)

集合:26日8:50
   東北新幹線つばさ109号17号車前(進行方向最前列車)

スケジュール:26日午後、田の草取り、夜、交流会
       27日朝、田の草取り 昼食後解散(東京へ)

参加費:¥5000(26日夕食からの食事代、温泉代、宿泊代含)


※参加費の他に新幹線の切符代金が必要です。切符は出発までに各自ご用意ください。ウィークエンドパスがお得です。


2010年6月6日日曜日

EU GM作物栽培禁止権限を各国に 欧州委が来月提案するという報道

農業情報研究所(WAPIC)

10.6.5



フィナンシャル・タイムズ紙によると、来月に予定されている欧州委員会の提案で、欧州連合(EU)各国が遺伝子組み換え(GM)作物の栽培を禁止する権限を与えられることになりそうだ。提案文書を見た人によると、計画は、それぞれの意にかなうどんな理由でもGM作物栽培を禁止する権限を各国に与えることで、GMOをめぐるEUの「麻痺状態」を終わらせる試みだという。

 Move to allow EU ban on GM crops,FT.com,6.4
 http://www.ft.com/cms/s/0/6654b40a-6fef-11df-8fcf-00144feabdc0.html

 現行ルールでは、各国はEUレベルで栽培が承認されたGM作物の栽培を、基本的には禁止することができない(域内自由流通というEUの大原則に反するからである)。EUレベルの承認の後に新たな「重大なリスク」が発見された場合、各国は一時的に禁止できるという例外措置(セーフガード)はあるが、この場合、EU レベルでのリスク再評価で新たな「重大なリスク」の証拠はないとされると、各国はこの禁止を解除せねばならないとされている。そして、実際にも、再評価が「新たな重大なリスク」を認めた例は一例もない。

 現在栽培が承認されているGM作物はモンサント社の害虫抵抗性性(Bt)トウモロコシ1種(MON810)、バイエル社の除草剤耐性トウモロコシ1種(T25)と、今年3月に承認されたBASF社のスターチポテト(EH92-527-1)にとどまる(⇒EU 工業用遺伝子組み換えジャガイモの栽培を承認 フランス、イタリア等で拒否反応,10.3.3)。

 1998年に承認されたMON810については、新たなリスクは認められないという欧州食品安全機関(EFSA)の再三の再評価にもかかわらず、オーストリアとハンガリーが禁止の解除を拒み続けている。2009年3月2日の閣僚理事会は、解除を求める欧州委員会の提案を否決、両国の措置継続を助けた(⇒EU オーストリアとハンガリーのGMトウモロコシ栽培禁止の解除に失敗,09,3.4)。オーストリアのT25禁止も、同じ閣僚理事会で解除を拒まれた。さらに、2009年、ルクセンブルグとドイツもMON810の禁止に踏み切った。まさに、EUはGMOをめぐって「麻痺」状態にあるわけだ。

 来月新たな提案をするジョン・ダッリ保健・消費者政策担当委員は、各国は禁止権限を獲得する代わりに、オーストリアやハンガリーのような「引き延ばし戦術を放棄する」ことを望んでいるということである。


 しかし、GMOをめぐる「麻痺状態」がこれで終わるのだろうか。この提案が通れば、一般的にはこれまでGM農業推進派であった英国、スウェーデン等北部諸国ではGM作物の大々的栽培が急速に広がる可能性がある。しかし、オーストリア、ハンガリー、イタリア、ギリシャなどは先頭を切って禁止に走るだろう。フランスやドイツなどの大国も一部GM作物の栽培は承認しない可能性が高い。このとき、生産物の域内市場流通をめぐって大混乱が起きるだろう。域内市場が「麻痺」してしまう恐れがある。欧州委は、この問題にどう対処しようというのだろうか。

2010年6月3日木曜日

映画『こつなぎーー山を巡る百年物語』

山形国際ドキュメンタリー映画祭2009特別招待作品ドキュメンタリー映画『こつなぎーー山を巡る百年物語』



監督:中村一夫企画・製作:菊地文代語り:

手県北部、農地の少ない小繋(こつなぎ)集落の農民にとって、薪炭材や木の実、山菜など小繋山で得る自然の恵みは生活に不可欠なものだった。大正6年、集落を襲った火事をきっかけに、山の入会権を求めて集落農民が訴訟を起こす。訴訟は第1次から第3次まで争われ、昭和41年最高裁で訴えは却下されてしまう。昭和35年、同地に事件の取材に訪れた3人のジャーナリスト、ドキュメンタリーカメラマン・菊地周、写真家・川島浩、ドキュメンタリー作家・篠崎五六。彼らが残した貴重な記録資料を7年の歳月をかけて編集。
[ 2010年5月22日公開 ]
>> こつなぎ上映実行委員会

地域自給組合あわのわ


田中正治


何もかもお金で買わなければ生活していけないこの社会に対抗して、自分たちで出来そうなことは何でも自分たちで自給してしまおう!というグループが立ち上がっている。

「地域自給組合あわのわ」。

「あわ」は安房の国のあわ。「わ」は輪の意味だ。
千葉の鴨川ではここ数年、30歳代の子連れ夫婦の移住が多い。その人達はサバイバルと自分らしい生き方、生活をする場を求めて移住してくる。「地域通貨・あわマネー」のネットワークにひきつけられて仲間の輪の中に入ってきている。

>>地域自給組合あわのわ





その若者たちが、2010年の初めに立ち上げたのが、「地域自給組合あわのわ」。
そのコンセプトは3つ。1)「地域自給の輪」、2)「持続可能な輪」、3)「多様性の輪」だ。


1)「地域自給の輪」の目的は、「同じ地域に住む組合の賛同者が、ゆるやかな共同体として結ばれ、お互いの顔の見えるところで生産し消費する。
可能な限りお金やモノの移動を小さくすることによって、われわれが労働から得たものが、地域の外へ流出しることを食い止め、輪の中で循環する仕組みを築き、それぞれの生活が豊かに幸せになることを目指す。

2)「持続可能な輪」の目的は、食品、農産物においては出来るだけ無農薬、無化学肥料、無添加を目指し、楽しく働く場を作ることによって、資源の浪費や自分たちの心身を過剰に疲労させることのない人と人、人と自然のつながりを基礎とした持続可能な生活、社会を目指す。

3)「多様性の輪」の目的は、組合員の生産したいもの、労働したいことを他の組合員に呼びかけ、その中で生産方法、販売方法(円、地域通貨、物々交換などの選択)、生産にかかる資金の調達、労働の方法などを各プロジェクトチームごとに運営し、よりよい方法を組合全体に還元していく。
各自、各チームが1つの輪(生命)として存在し、そして他の輪とのつながり、組合全体の輪を形成し、中央集権的なトップダウンではなく、フラットな組織を目指す。

「現代社会の消費生活、賃金労働、商品経済などを問い直し、転換の実践の場として「地域自給組合あわのわ」を一緒に創って生きましょう」と呼びかけている。

言いだしっぺがプロジェクトリーダーとなる。すでに立ち上がり、行動しているプロジェクトは・・・・。

1)「塩づくりの輪」プロジェクト。(酒を飲みながらみんなで1日かけて塩づくり)
2)「穀物プロジェクト」(麦、小豆、そば)(開墾、麦の種まき、草刈・・)
3)「手仕事の輪」プロジェクト(竹ほうき作りをし、アースデー東京で販売)
4)『地域通貨で生活をする輪』プロジェクト(地域自給組合内地域通貨の実験)
5)「家作りの輪」プロジェクト(大工さんが先生で、木組みの基礎から勉強)
6)「種とりプロジェクト」(アブラナ科の種採り実体験実施)
7)「雑穀プロジェクト」(キビ、もちアワ、もちキビを栽培)
8)「音の輪」プロジェクト(グループを結成し、あわのわマーケットで出演)


例えば、「雑穀プロジェクト」のよびかけは・・・・

大地のエネルギーが小さな粒にギュッと詰まった生命力あふれる雑穀。

ヒエやアワは縄文時代から主食として食べられ、「古事記」でも、稲・粟(アワ)・麦・小豆・大豆が“五穀”と記されています。
お料理だけでなく、農耕儀礼やハレの日の供物や、地酒の原料としても使われ、古来から日本人の食文化、そしてその精神性とも深く結びついていました。
そして、実はつい最近(戦後まもなく)まで、日本各地で栽培され、日常的に食べられていたものなのです。

しかし、食習慣の変化とともに、日本の雑穀栽培面積は、100年前に比べて1000分の1に減少してしまいました。
今、また少しずつ雑穀が注目され、一般に流通しつつありますが、通常売られているのはほとんどが輸入ものです。

雑穀は、農薬も必要とせず、痩せた土地でも育てることができるので、不耕作地の復活にも利用できます。ただ、収穫後の調整(脱ぷ・精穀など)に、とても手間ひまがかかります。

そこで、仲間と集まって一緒に作業することで、楽しく雑穀を育てて活用していければと考えて、プロジェクトを立ち上げました。
できれば安房で受け継がれてきた種を探して、それをつないでいくことにも力を入れたいと思います。
さらに、将来的には、収穫した雑穀を使って加工品なども作っていきたい!という夢もあります。
まずは今年(2010年)、釜沼(+金束)の畑で、高キビ、もちアワ、もちキビを栽培する予定でいます。

立ち上げメンバーもみな栽培は素人です。一緒に勉強会などもしつつ、試行錯誤しながら、少しずつ経験を積み重ねて、雑穀の自給を目指して行きましょう!

天と地の調和を表すアワという言葉。
ここ安房(アワ)の地で、粟(アワ)を作ることに、意味を感じています。

興味のある方、まずは一緒に大地に種をおろすところから始めましょう。



また、「音の輪」プロジェクトのよびかけを見てみると・・・・。

私達の生活に活力を与えるもの、それは魂の栄養であり、アートです

「音のわ」はその中でも音楽の即興・生演奏を楽しむ集まり楽器の演奏あり、歌あり、踊りあり、詩の朗読あり...

「音のわ」に参加するために音楽の知識やスキルは必要ありません条件はただ一つ、「自分の表現(存在)に自信をもつこと」

その場、その瞬間に生まれる音を一緒に楽しく作っていきましょうそして音のもつ魔法にすべてをゆだねましょう

『音楽を聴くにはいろいろな方法がある技術の側面ではテクニックを向上させより良い音楽を楽しむようになった者はレベルの低い音楽に不快感を感じる

しかし、スピリチュアルな道があるそれはテクニックとはなんら関係ない

ただ自分を音楽にチューニングするだけだよってスピリチュアルな人は音楽のレベルを気にかけない』



最近、「雑穀プロジェクト」の女性3人が、みんなの生産したり扱っている農産物や加工品
が販売できる小さなお店「あわのば(awanova)を立ち上げた。
http://awanova।jugem.jp/