鴨川の安房マネー(地域通貨)の林良樹さんと農縁・水田トラスト事務局の阿部文子さんが宮城県・気仙沼から福島県・飯館村そして栃木県・鹿沼へと行きました。
宮城県・気仙沼から福島県・飯館村そして栃木県・鹿沼と3回にわたって、林良樹さんのレポートを掲載します。
(林さんの掲載許可をいただいています。)田中正治
続いて、飯舘村の報告です。
飯舘村と鴨川は、ご縁があり、村長と直接お話しをさせていただきました。
鴨川の受け入れいついて話すと、「基本的に申し出は、ありがたいですが、避難した村民は今どんどん戻って来ています。」と、村長は言っていました。
「一時、半分に人口は減りましたが、今は7~8割が戻って来ましたので、この調子だといずれ、ほとんどの村民が帰って来ます。」
「IAEAの発表により、村は混乱しましたが、今、村の水も放射能汚染も人体には影響のないレベルです。」とキッパリと言っていました。
それは、国と県から呼ばれ、村で緊急の講演を行った長崎大学の高村先生の講演で安全説を聞いてからです。
それでも、ここには、コミュニティーがあり、農地があり、家畜やペットや、家も車も、津波と違って何もかもが全部残ってあるのです。
そして、みんなここが好きで、この土地から離れたくないのです。
「中にはここを離れる家族がいるかもしれませんが、 3~4家族ぐらいじゃないでしょうか?わたしは、そう思います。」 と村長さんは言っていました。
福島に入ると、外にいる多くの人は、みんなマスクをしていました。
これから、福島の人は一年中マスクを付けて暮らす県民になるのだろうか?
政府の安全という基準を信じて、またいろいろな事情で今は、みんな愛する農村に留まる人が多いようです。
目に見えない放射能汚染という被害なので、村はいたって普通の日常生活が戻りつつあるようです。
「鴨川への避難という提案は、一応してみますが、そんなに反応はないと思いますよ」、とのことでした。
なので、原発30キロ圏内の人や、津波で何もかも失った人のほうが避難もしくは移住する可能性が高いという感じです。
しかし、行政以外の村民と話すと、村民がみんな政府のいう安全説を鵜呑みにしているわけではありませんでした。
毎日のように変化する原発の状況に、自治体も、村民も、心の中は揺れていました。
林良樹
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