ゲノム編集食品の規制に関する声明
遺伝子組み換え食品いらないキャンペーン
代表 天笠啓祐
代表 天笠啓祐
すべてのゲノム編集食品に安全性審査を求めるとともに表示を行うことを求めます
ゲノム編集技術応用食品に関して、このたび厚労省がほとんど規制をしない方針を決定したことに対して、抗議するとともに撤回を求めます。この決定は、食の安全を守る要の省である厚労省が、その安全を守ることを放棄したことにほかなりません。従来から行われてきた遺伝子組み換え食品の安全性審査は、安全性の確認手段として極めて不十分なものですが、それすら行わないということは食の安全の軽視といわざるを得ません。
ゲノム編集は生命の根幹を操作する技術であり、すべてのものの中で最も大切にしなければいけない生命を弄ぶものであり、それを軽んじたものとしか思えません。しかも、完成された技術とはとても言えず、オフターゲットやモザイクなどの想定外の遺伝子変換が起こることは必至です。その結果、食の安全を脅かすことが否定できません。厚労省の新開発調査部会が報告書で展開している、自然界で起きうる、または従来育の種技術と変わらないという主張は安全性の根拠とはなりません。生命に対する理解が欠如し、ゲノム編集に対する理解が欠如しているといわざるを得ません。
また開発者による情報の届出が任意とされたため、事業者が必ず届け出るとは限らず、何がゲノム編集で、何がゲノム編集でないか識別が困難になり、全体の把握が困難と考えられます。
表示については今後消費者庁で検討されますが、開発者による届出は任意のため全体が把握できず表示の実施も困難となります。生協や食品流通業者が自主的に表示をしたいと考えても、食品原料を仕入れる製造者、さらには農畜産物を栽培・飼養する生産者にさえ、ゲノム編集かどうかが確認できない状況では表示は困難になります。
表示がされなければ、消費者の知る権利も選択権も奪われ、消費者は知らないうちにゲノム編集食品を食べさせられることになります。
表示されないことによってゲノム編集への不安は食品全体へ広がり、食の安全への信頼を損なうことになります。これは消費者にとって大きな問題ですが、ゲノム編集を利用する事業者、しいてはゲノム編集の開発者にとっても、決して好ましいことではないはずです。
今回の厚労省のゲノム編集技術を応用した食品の取り扱いについての決定に抗議するとともに、改めてすべてのゲノム編集食品に安全審査を求めるとともに、表示を行うよう求めます。
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田1-9-19-207 日本消費者連盟内
tel03-5155-4756 fax03-5155-4767
Email:office@gmo-iranai.org
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