米国の”食品安全センター”と”地球の友”が9月3日、20の主要食品メーカー・小売業者が食品にクローン動物を使わないと述べたと発表した。このようなクローン動物由来食品の拒絶は、これら製品の市場はないという強力なメッセージをバイテク企業に送る、アメリカの消費者はクローン動物やその子に由来する食品を食べることを望んでおらず、これら企業はこの新たな、試されていない技術に大きな市場が開かれることはないだろうと予期しているという。
食品安全センターの調査に対し、General
Millsは、クローン動物由来成分を製品に使うかどうかは、”消費者の受け入れ”が重要なカギになると答えている。クラフトフーズも似たような立場で、安全性だけはなく、消費者の利益や受け入れなども慎重に考慮せねばならず、米国での調査は、今のところ、消費者はクローン動物由来の成分の使用を受け入れないことを示していると言う。
食品安全センターは、08年5月に、肉と乳製品の生産・利用・販売にかかわる企業を対象に、クローン動物使用に関する立場の調査を始めた。食品メーカーの売り上げトップ3社が、クローン動物由来の成分は使わないと答えた。別の9社は、クローン動物だけでなく、その子に由来する成分も使わないと述べている。
他方、クローン動物とその子の使用に関する政策決定でトップ食料雑貨商と協同している地球の友に対しては、今までのところ、7業者がクローン動物由来の製品は売らないと伝えてきた。
20 Leading Food Companies and Retailers Reject
Ingredients from Cloned Animals in Their Products,The Center for Food
Safety,08.9.3
http://www.centerforfoodsafety.org/CloningPR9_3_08.cfm
ただ、表示もないなかで、このような約束は守ろうにも守れない場合があるだろう。クローン動物自体は未だ市場に出ることは少ないだろうが、その子はどうしたら排除できるのだろうか。実際、クラフトフーズ、ウォルマート、タイソンフーズを初め、多くの企業がクローン動物は使わないとしているが、その子由来の食品を使わないとは約束していない。
クローン動物の子の乳や肉は、既に米国市場に出回っている。クローン動物の数は増えつつあり、その子のすべてを追跡することは誰もできない。アイオワ・ジェファーソンの一農場所有者は、過去”幾年”(several
years)も、クローン動物の子を食料用と畜に送ってきた、現在、50頭から100頭のクローン動物の子を育てているという。
Animal Clones' Offspring Are in Food Supply,The Wall
Street Journal,9.2
http://online.wsj.com/article/SB122031044800588585.html?mod=googlenews_wsj
クローン動物の子は使いたくなくても、避ける方法がない。
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