2020年10月17日土曜日

【転載】巨人モンサントと闘った農民が亡くなった

【引用元】有機農業ニュースクリップ

 巨大なモンサントと闘ったカナダのナタネ農家のパーシー・シュマイザーさんは、パーキンソン病を患い闘病中であったが、この13日にお亡くなりになった。享年89歳。カナダCBCが伝えた。

 ・CBC, 2020-10-14

 シュマイザーさんはナタネ農家だったが、隣接する道路を通る遺伝子組み換えナタネを運ぶトラックからこぼれ落ちたGMナタネが、シュマイザーさんのナタネ畑に混入。先祖伝来のナタネを自家採種していたが、その種子の一部がモンサントの除草剤ラウンドアップ耐性GMナタネで遺伝子汚染された。その遺伝子汚染ナタネを「見つけた」モンサントは、シュマイザーさんを特許権侵害で訴え、高額の損害賠償を要求した。カナダ最高裁は、シュマイザーさん敗訴の不当判決を下したが、モンサントの求めた20万ドルの損害賠償は棄却した。この判決で、シュマイザーさんは伝来のタネを失うことになったという。

 特許権を理由にして、いわゆる「モンサント・ポリス」が畑に入り込んで調べ、農家に高額の賠償を求めるモンサントのやり方は大きな非難を浴びた。シュマイザーさんの闘いは、モンサントのような巨大資本に対する非力な農民の闘いの象徴となり、世界で巨大資本と闘う人々を勇気づけるものだったという。

 この9月、パーシー・シュマイザーさんを主人公に、モンサントとの闘いを描いた映画『PARCY』が完成し、10月9日から公開されている。日本では未公開。




 

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