2014年11月16日日曜日

【TPP】【ご案内】「TPPに反対する人々の運動」連続講座第3回 2014年11月29日

【情報転載】
≪「TPPに反対する人々の運動」連続講座第3回≫ ご案内

 「すでにはじまっているTPP!その実態を撃つ」

TPP交渉は、11月の首脳会合でも「大筋合意」が見送られ、交渉はこのまま漂流するという見方もあります。しかし、TPPの合意・批准がなくても生活に直結した分野で実質的なTPP体制化が進んでいます。その実態を明らかにし、それに対抗する運動を考えます。

《第3回》テーマ「TPPに対抗する『置賜自給圏構想』の動き」

日 時 11月29日(土)午後3時~6時(いつもの講座と時間が異なります)
場 所 連合会館5階501会議室(地下鉄「新御茶ノ水駅」・JR「御茶ノ水駅」)
    地図 http://rengokaikan.jp/access/
参加費 各回800円/「TPPに反対する人々の運動」会員は各回500円
お 話 菅野芳秀さん(山形・長井市農民、「置賜自給圏推進機構」常任理事)
 山形県南部の3市5町にまたがる置賜地域でいま、“静かな革命”が始まろうとしています。高齢化、人口減、耕作放棄、荒れる山、さびれる商店街…。そん な地域の現実を逆手にとって、代々伝えてきた文化、穏やかなくらしを見直し、それを地域内で循環させることで地域が持っている本来の豊かさを取り戻し、子 ども達に引き継ぐ実践です。「置賜自給圏構想」と名付けられたこの取り組みには、むらとまちの生活者、行政、商工業者、政治、教育者など地域で生きる人た ちすべてが参加します。

 この置賜自給圏構想の提唱者であり推進者である菅野芳秀さんの話をじっくり聞き、討論します。
■お申込みは次のフォームからお願いします。
http://bit.ly/1rUXnLV



《今後の日程とテーマ》(場所は同じ、時間は午後6時半~8時半)

◆第4回 「日本から「ソウル宣言に応えて」」(12月18日、丸山茂樹・参加型システム研究所客員研究員)

◆第5回 「NAFTAの国メキシコにTPPを探る」(1月20日、 加藤真希・日本国際ボランティアセンタースタッフほか)

2014年11月15日土曜日

【映像】グリーンピースがネオニコチノイド系農薬問題の新作ビデオ公開

国際環境NGOグリーンピース・ジャパンが、多くの人にネオニコ
チノイド系農薬の問題を知ってもらおうと、ドラマ仕立ての新作ビデオを制作・公開しました。

【暴露】世界中で起きている異変を徹底解明! その証拠をお見せしましょう - bee my friend動画 ?
http://www.greenpeace.org/japan/ja/library/video/20141008/ (動画)


[団体サイトの紹介文から]
花粉を運び農業を助けてくれるミツバチが、世界中から消えている
ネオニコ系農薬がミツバチに及ぼしている影響を、同問題の研究を進める金沢大学名誉教授の山田先生監修のもと、コミカルなドラマ風に描く暴露ドキュメンタリー動画です。

2014年11月8日土曜日

【遺伝子組み換え】米国住民投票:一部で栽培禁止条例成立するもGM表示は僅差で敗退

【転載】
━ No.639 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━

               有機農業ニュースクリップ

                 2014.11.07
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≪ 遺伝子組み換え ≫
■米国住民投票:一部で栽培禁止条例成立するもGM表示は僅差で敗退

  オバマ民主党の大敗となった米国中間選挙の影で、遺伝子組み換えについて、注目すべきいくつかの住民投票が同時に実施された。2州で行われた遺伝子組み換え食品の義務的表示の住民投票は、オレゴン州(Measure 92)は僅差で、コロラド州(Prop 105)は大差で成立しなかった。モンサントを先頭とする、GM表示に反対する企業連合の圧倒的な資金力の壁を超えられなかった。

  モンサントやデュポン、ダウ・アグロサイエンスなどのGM種子企業は、一連の反GMOの住民投票に対して、その反対運動に1千万ドル以上の多額の資金を提供している。食品企業がGM表示に反対するのは理解ができないわけはないが、GM種子企業によるテコ入れは、その異常さが際立っている。

  一方、ハワイ州マウイ郡では、モンサントやダウ・アグロサイエンスなどのてこ入れを跳ね返して、GM作物の一時的栽培禁止を僅差で成立させた。カリフォルニア州フンボルト郡では、同州で5番目となるGM生物禁止条例が成立した。

  企業連合の圧倒的な資金力に対抗して得られた条例制定は、米国の根強い市民運動の成果であるし、闘って獲得する民主主義の姿といえる。


 ● 圧倒的な資金力に GM表示義務化は僅差で敗退

  11月4日の米国中間選挙と同時に行われた遺伝子組み換え食品の義務的表示を求めた住民投票は、オレゴン州では賛成49%、コロラド州では賛成35%で、いずれもGM表示義務化は成らなかった。

  住民発議による2州の住民投票に、市民中心の表示賛成派は、2州で900万ドルを集めて運動を進めた。一方の遺伝子組み換え食品の義務的表示に反対するモンサントなどGM企業やクラフトなどの食品企業は、2つの州に合計3600万ドルの運動資金をつぎ込んでいた。中でもモンサントは、合計で1070万ドルを投入したという。圧倒的な資金力を背景とした企業連合が、2012年のカリフォルニア州、2013年のワシントン州に続きGM表示義務化をつぶしたことになる。

  その一方では、米国初となる単独でのGM表示義務化の州法が、今年5月にバーモント州で成立している。差し止め訴訟が起こされているが、2016年からGM食品への表示が義務化となった。また、メイン州などでも表示義務化法が成立しているが、周辺州での同様な州法の制定が条件となっているため、いつから表示がなされるか定かではない。

 ・Reuters, 2014-11-5
  GMO labeling fails in Colorado, Oregon; GMO ban passes in Maui
  http://www.reuters.com/article/2014/11/05/usa-elections-gmo-idUSL1N0SV2WF20141105

 ・Cornucopia Institute, 2014-11
  Measure 92 & Prop 105: Your right to know.
  OREGON AND COLORADO GMO LABELING INITIATIVES
  http://www.cornucopia.org/wp-content/uploads/2014/10/meas92-prop105.1001-2.pdf


【関連記事】
  No.607 米国:2州目のGM表示義務化
       メイン州も広域条項を付ける
   http://organic-newsclip.info/log/2014/14020607-4.html


 ● ハワイ州:マウイ郡 GMO禁止条例が僅差で成立

  モンサントの遺伝子組み換え種子生産圃場のある米国ハワイ州マウイ郡では、4日の住民投票の結果、僅差の51%の賛成を得てGM作物栽培の一時的禁止条例が成立した。GM種子企業のモンサントやダウ・アグロサイエンスなどは約790万ドルの運動資金を集め反対したが、阻止できなかった。今後、反対派による差し止め訴訟が起こされるとみられている。

  成立したGM作物栽培の一時的禁止条例は、GM栽培に関する安全影響評価が完了するまでの限定的なものであるものの、1日当たり最大5万ドルの罰金と、個人に対しては2千ドルの罰金と1年以下の懲役が科せられることになっている。

  禁止条例の運動を繰り広げてきた SHAKA Movement のマーク・シーアン氏は「企業に対する人々の勝利」「驚いた。うれしくて興奮している」と述べたという。

  ハワイでは、その気候が災いして、1100ヶ所余りの種子用のGM作物栽培と試験圃場があり、それに伴う農薬散布が大きな問題となっていた。マウイ島に従業員600人のGM種子生産圃場と試験圃場を持つモンサントは、510万ドルを投じて条例案に反対した。ほかに、ダウ・アグロサイエンスが180万ドル、バイテク情報協議会(Council for Biotechnology Information)が100万ドルを反対運動に提供していた。一方、個人の拠出による推進側の運動資金は、反対派の1%足らずの6万ドルに過ぎなかったという。

 ・Ballotpedia
  Maui County Genetically Modified Organism
  Moratorium Initiative (November 2014)
  http://ballotpedia.org/Maui_County_Genetically_Modified_Organism_Moratorium_Initiative_%28November_2014%29

 ・Star Advertiser, 2014-11-4
  Voters adopt GMO ban
http://www.staradvertiser.com/elections/20141104_GMO__Charter.html

 ・Center for Food Safety, 2014-11-5
  Victory! Maui Wins Community Protections
  from Chemical Companies
  http://www.centerforfoodsafety.org/press-releases/3585/victory-maui-wins-community-protections-from-chemical-companies


 ● カリフォルニア州:GM生物栽培・飼育禁止の郡条例が成立

  カリフォルニア州では、同州で5番目となるフンボルト郡のGM生物の栽培・飼育禁止条例が、約60%の賛成を得て成立した。GM作物のみならず、GM動物の飼育も対象として禁止するもので、栽培や飼育されていた場合、廃棄させる権限も規定されている。同州では、すでに、マリン郡など4つの郡で同様のGM禁止条例が成立していた。米国全体では、ほかにオレゴン州の2つの郡で、同様の栽培禁止条例が住民投票で成立している。

 ・Center for Food Safety, 2014-11-5
  Genetically Engineered Crops Banned in Humboldt County!
  7th County to Vote for Ban
  http://www.centerforfoodsafety.org/press-releases/3588/genetically-engineered-crops-banned-in-humboldt-county-7th-county-to-vote-for-ban

 ・Ballotpedia
  Humboldt County "Genetic Contamination Prevention
  Ordinance" GMO Ban Initiative, Measure P (November 2014)
  http://ballotpedia.org/Humboldt_County_%22Genetic_Contamination_Prevention_Ordinance%22_GMO_Ban_Initiative,_Measure_P_%28November_2014%29


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2014年11月1日土曜日

【遺伝子組み換え】写真が訴える「遺伝子組み換えの犠牲者たち」『DAYS JAPAN』11月号(10月20日発売)

【転載】
━ No.638  ━━━━━━━━━━━━━━━

               有機農業ニュースクリップ
               2014.10.31
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≪ 遺伝子組み換え ≫
■写真が訴える「遺伝子組み換えの犠牲者たち」 

  『DAYS JAPAN』11月号(10月20日発売)が「遺伝子組み換えの犠牲者たち 遺伝子組み換えのタブー」という特集を組んでいる。遺伝子組み換えの問題を写真を通して考える記事は少ない中、この特集では、モンサントの研究所内部を取材した「遺伝子組み換え作物はこうして生まれた」、インドのGMコットンと殺の問題「インド・遺伝子組み換えコットンの悲劇」、アルゼンチンの農薬被害「アルゼンチン・農薬に蝕まれる子どもたち」の3つを取り上げている。

  インドでは、2002年からの10年間で約17万人の農民が自殺している。おおよそ30分に一人が自殺していることになる。インドのワタの90%以上がGM種に取って代わられ、在来種が駆逐された。その結果、選択のすべを失った農民は、高価な種採りのできないGM種を、借金してまで買わなければならない状況に追い詰められている。インドのWTO加盟を契機としたワタの価格低迷や、水と肥料を多く必要とするGM種の栽培は、零細な農民を借金漬けにして自殺に追い込んでいる。

  アルゼンチンのGM大豆栽培地域の健康被害は悲惨だ。除草剤耐性のGM大豆の大規模栽培は、ラウンドアップなどの除草剤を大量に散布し、周辺住民に、それも子供たちに重い健康被害を生じている。この事態に母親を中心として地域住民が立ち上がり、農薬反対の運動を展開している。モンサントは、アルゼンチンで年間350万袋の生産能力を持つGM種子工場を建設しようとしているが、反対運動の前にストップしている。

  こうしたインドやアルゼンチンの状況を生み出しているのが、モンサントに代表されるGM種子企業だ。この特集の中でも、モンサントの研究所の内部を写真取材した記事は貴重だ。筆者のブルソン氏は2001年6月に、モンサントの取材を申し込み、米国ミズーリ州セントルイス郊外のチェスターフィールド・ビレッジ研究所の写真取材を1日だけ許可された。企業秘密にかかわる部分の多い研究所内部の写真は、めったに公開されることはない。この点でも貴重な写真だ。

  この号には安田節子さんの「種子の独占と、自由貿易協定は日本に何をもたらすか」と題した記事が掲載されている。インドやアルゼンチンの状況の背景が簡潔にまとめられている。“種子を握るものが農業を左右する”現状がよく分かる格好の特集になっている。

  この号はまた、「ヤマトシジミチョウにみる低線量被ばくの影響」と題する記事も掲載されている。琉球大学の大瀧丈二准教授らの研究グループは、福島第一原発事故で放出された放射能による低線量被ばくの影響をヤマトシジミで研究している。この研究を研究者がわかりやすく解説している。この研究で、親世代が汚染食物を食べたとしても、子世代が汚染されていない食べ物を食べることで生存率が回復したという結果は、日本の現状を考えるとき示唆に富んでいる。

  『DAYS JAPAN』2014.11月号
  発行 (株)デイズジャパン 定価843円
  表紙写真 http://www.daysjapan.net/about/images/1411.jpg

 ・DAYS JAPAN
  2014年11月号(10月20日発売号) 詳細
  http://www.daysjapan.net/bn/1411.html