2011年11月27日日曜日

さわのはな生産者からのメッセージ2011年11月15日


秋が深まってきました。今年は落葉が少し遅いようです。
皆さん、風邪など召されぬように … 。

● 農業、医療、共済、食品の安全基準の緩和など、様々幅広い影響があるとされ、国論が二分する“TPP”に政府は交渉参加を表明した。巨大企業とアメリカだけに好都合と思われる協定に参加するのはどう考えても百姓には解せない。
【 今田 多一 】

● 野田首相は国民に対して詳しい説明もなく、その基本姿勢をも明らかにしないままTPP交渉参加を予想通り表明した。野田、枝野、前原をはじめ政権中枢の多くを占める彼等。松下政経塾で資本の論理を一貫して学んだのだから、彼らのやることは言わずとも伺い知ることができると言うものである。ましてや、米国のネオコンで対日担当を努めたマイケル・ジョナサン・グリーンの子分である前原ならば尚更のことである。
 私の友人に木材の伐採を生業としていた人がいるが彼の話を聞いて仰天してしまった。今植え付けてから30~40年の杉の木の評価はゼロ。しかし、雑木の価格が10aあたり1.5万~2万円なのでそれと同じ価格といい、山林としての土地の評価はその倍として3万円というところ。つまり、土地と30~40年生の杉の木と合せて10a当り4万5000円なのである。そして、木材(丸太)として通用する木は製材工場に届けて1石(約1,8?)当り2,000円。これではとても林業としては成り立たない。ゆえに誰も山林の手入れをするものはおらず、荒れ放題。ついには外国資本に売り渡す結果となり、山形県米沢市では昨年まで200haが売られたとのことである。木材の貿易自由化は文字通りの売国政治であったと言える。今後、外国資本により水源地の権利主張が懸念される。 中曽根以来進めてきた経済のグローバル化の結果が今のこの国の姿であろうから、野田が名宰相となるか、亡国へと突き進んだ売国奴隷の愚相かは、そう遠くない時期にハッキリするであろう。
 さて、好天が続いた先月末、山の水質調査のためのサンプル採取に遠ド君と神室山へ登った。好天にしては登山者が少なく、昨秋完成した小屋で昼寝をしてのんびりとした山行ができた。下りの途中、ブナの倒木からナメコとムキ茸をいただき、下山してからは麓の温泉で疲れを癒しての帰宅となった。
 今、福島では山に降った放射能が水によって下流に運ばれているという新たな問題に直面しているそうな。私たちも念のため農業用水の検査を行いたい。  
【 笹 輝美 】

<註> ネオコン : 自由主義経済を基盤としつつ、社会福祉等革新勢力の主張を先取りして、保守反動に陥ることを避け、斬新な政策を進めていこうとする保守勢力の政策や考え方。アメリカの国防・安全保障に力点を置き、軍事力を整え、経済面では競争原理に基づく自由市場化を図ろうとする政治思想。

● 国民への説明のないまま、国会での議論をおこなわないまま野田首相は“APEC” の首脳会議で“TPP”への参加を表明した。アメリカ政府は早速、首相が会談で「全ての物品とサービスを貿易自由化のテーブルに載せる」と発言したと報道。それ、言わんこっちゃない。アメリカの思う壺。あわてて日本側は発言を否定したもののアメリカの狙いが見えたではないか。一体なんなノダ。「アメリカのアメリカによるアメリカのための協定」になんでノコノコと参加させて下さいなどと頭を下げにいかなけゃならんノダ。日本は、欲に目がくらんでおろかな国になっていく。  
【 むらのじゅうにん 】



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