2011年10月30日日曜日

さわのはな生産者からのメッセージ 2011年10月15日


● 稲刈りを終え、やはりほっとしている。春の田植えから秋の収穫まで昔に比べ、あっという間に過ぎると感じるのは年をとった証拠であろう。

年末に世相を反映した流行語大賞というのが放送されるが今年は”想定外”という言葉が必ず入ると思うのである。原発推進(国策)者にとって原発事故は”想定内”であるからこそ俗に言う辺ぴな所・財政基盤の弱い地方に交付金をエサに原発立地を圧しつけて来たのである。反原発者が言う「安全なら、原発を新宿にも」を無視し続けてきたのだ。“想定外”は詭弁である。
【 今田 多一 】

● 稲刈り期間中の長雨が響きやっと終わすことができた。田面が軟弱となり、ぬかぬんで苦労した。収量は平年並みといったところだが、無農薬栽培米はカメ虫被害が目立つ。心配した放射能は県の本検査でも検出されず、まずは一安心。
やっと一息ついて山々を眺めれば山全体が色づいている。涼風に吹かれ、澄んだ夜空にさんざめく星達を我を忘れて見入ったり、山々の見事な紅葉に見取れる時何となくアートの世界に自分がいるような錯覚に陥る。
書店に入れば読めもしない本をチュー躇することなく買うも、ツンドクしたり又、秋の味覚の誘惑に負け、コレステロールも血糖も忘れて満腹に幸福感を感じている私がいる。そして秋といえば、叙勲とやらも思い出される。私ごとき凡人には金縁の無いのは当然なのだが、永田町のセンセイ方や元霞ヶ関のおエライ方のお手盛りとも受け取れる様はイカガなものであろうか。今年一番の功労者は、フクシマ原発事故の収束に向けて、肉体や命を危険に晒しながら、汗を流してきた何も無き人達ではないだろうか。彼らこそ、勲章を受け取る資格があり、虚偽と高慢を垂れ流してきた専門家といわれる人達やお役人・センセイは恥を知るべきだ。と怒ると又腹が減ってくるのだ。
【 笹 輝美 】

● TPP交渉参加問題が本格的になってきた。このTPP参加で必ず取り上げられる農業問題。農業のせいで国益が失われるかのような議論は間違っている。日本が守らなければならないのは食料なのだ。今でさえ40%に満たない食料自給率、関税撤廃になればアメリカ、オーストラリアと競争するのは条件的に不可能だ。増え続ける世界の人口、温暖化による異常気象で農産物の生産低下、世界的規模の食料不足となったときに日本はどうなるのか。嘗て日本が原発を推進したように、取り返しのつかない方向へ日本が進んで行かないことを祈る。
【 星川 公見 】

● 9月末から雨の日が多く、一月近くかかって稲刈りを終えました。今年の作は平年並みというところ。病虫害がほとんど無かったため、米の粒ぞろいがとてもきれい(ただ、在来種「さわのはな」については、特徴ともいえる見てくれの悪さは相変わらず)。
原発事故による放射能汚染の実態調査が行われました。山形県による放射線量の検査では県内全市町村で不検出ということが9月19日に発表されています。
農縁新庄では、日本消費者連盟の斡旋により“NPO法人有害化学物質削減ネットワーク”にそれぞれ育てた米を(1.5kgずつ)9月末に送付、検査を依頼しました。10月10日付けで検査報告があり、結果、全員、10800秒の測定でもヨウ素―131、及びセシウム134、同じく137のピークは検出されず、計測器械の検出限界の 5 Bq/kg 以下であることが確認されました。これまで通り、どうか安心してご賞味・ご愛顧下さい。
【 遠藤 敏信 】

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