2012年6月30日土曜日

【活動報告】6月30-7月1日新庄へ田の草とりに行きました

ネットワーク農縁・新庄水田トラスト事務局・阿部文子

6月30日、新庄に近づくにつれて体が軽くなる。月山と鳥海山には雪が残っていて、思
わず歓声。熱くもなく寒くもない農作業日和だった。新庄には昼の12:39に着き、農
家の人達に迎えられて、遠藤さん宅へ向かう。東京都仙台からの参加者7人。





河北新報の記者の方と共に、遠藤さん手打ちのそばをいただく。コシのしっかりしたそばののど越しのいいこと。ぜんまいの姿漬けも絶品。もうここで幸せな気分になってしまう。

着替えて遠藤さんの田んぼへ。草が少ないのに驚いた。全面を覆うほどではないが、青ミドロ(藻)が発生し草を抑えているのだ。全部をとり終えなかったことにこころ残りだったが、そのまま若鮎温泉へ。

さっぱりとしたところで「あじさい」での交流会に向かう。”まけるまい”の田植えイベントで、ネットワーク農縁と新庄市との連携に力を貸してくださった「MMステーション」の伊藤さんや怪我からやっと解放された東浦栄子さんと共に、まずは会食。いつもながら「あじさい」のご馳走には目を見張る。まずはきれい!そして美味しい!心が感じられる。





食後、農縁のお百姓さんもほとんど集まって,いくとかの報告と討論。
①大豆畑トラスト草取りツアーの件
②”まけるまい”の稲刈りツアーの日程の件
③カフェスロー・渡邊由利香さん提案の「さわのはなサミット」開催の件
④3・11被災を語り継ぐ会の件
⑤7月16日脱原発東京集会の件(農家2名がぜひ参加したいとのこと)

等など多くのことが活発に話し合われ田。宿泊先の高橋宅に帰ったのは11時前。実に充実した一日だった。

次の日(7月1日)は草取りはなし。ほとんどの参加者はさくらんぼ摘みへ。阿部は佐藤あい子さん、高橋さんと打ち合わせをして、昼食に合流。
午後は、新庄市民の生活の香りがする大好きな民俗資料館へ。2時半、名残惜しい新庄を後にした。





2012年6月23日土曜日

有機農業ニュースクリップ No.535

【転載】

━ No.535  ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
   有機農業ニュースクリップ

2012.06.19    
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≪ 今日の目次 ≫
■米国:成長するオーガニック産業
■FAO:食料システムのエネルギーの削減とシフトを提言
■止まらない未承認GM米検出
■遺伝子組み換え関連情報ページを公開しました


≪ 有機農業 ≫
■米国:成長するオーガニック産業
米国のオーガニック・トレード協会(OTA)は先ごろ、2011年の米国におけるオーガニック産業の売り上げが315億ドル(2兆5千億円)に達したとの調査結果を公表した。内訳は、食品部門が292億ドル、衣料などが22億ドル。前年比9.4%の成長としている。

OTAの調査によれば、有機認証の農家や企業は17,600に達し、94%の経営体が2012年に従業員数の維持あるいは増強を計画している。食品部門のシェアは4.2%で前年よりアップすると見込まれている。こうしたオーガニック産業の成長は2012年も続き、前年比9%台の見込みであると分析している。

・Organic Trade Association, 2012-4-23
"Consumer-driven U.S. organic market surpasses $31 billion in 2011"
http://www.organicnewsroom.com/2012/04/us_consumerdriven_organic_mark.html

OTAはまた、成長する米国のオーガニック産業は、2010年、新たな雇用を50万人創出したと発表した。10億ドルの売り上げにつき21,000人の雇用を生み出しているとしている。これは、食品業界が慣行農業によって生み出す雇用より21%多くの雇用を創出している、と分析している。

・Organic Trade Association, 2012-4-25
"Organic foods industry creates more than a half million jobs"
http://www.organicnewsroom.com/2012/04/organic_foods_industry_creates.html

欧米の有機セクターが成長産業であるのに対して、日本での成長性はどうか。日本の有機農業関連の2010年の規模は、1千億円あまりとの調査結果も公表されている。まだ、米国の20分の1の規模に過ぎない。

日本では、2007年に有機農業推進法が公布され、都道府県レベルの有機農業推進計画が策定されてはいるが、それが現状とマッチして有機農業を“推進”しているのか、検証が必要である。また、2011年から環境直接支払いが制度化され、それまでの団体のみへの支援から、直接に個人へも支援する制度へと変更された。この環境直接支払への参加者の申請した技術区分をみると58%が「有機農業」となっている。しかし、農水省の分析でも、有機農業のシェアは0.23%(2010年度)にとどまっていて、「(環境直接支払いが)農業全体の中で有機農業の増大に資する状況には至っていないと考えられる」と分析している。まだまだ制度的なテコ入れが足らないということであるとしても、それを待っていても進まないことも確かだ。

・農水省, 2012-5-25
環境保全型農業直接支援対策の事業効果等の検証のための調査結果
http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/kentokai/pdf/siryo2.pdf


≪ 食料システム ≫
■FAO:食料システムのエネルギーの削減とシフトを提言
国連農業食糧機関(FAO)は6月14日、「国連持続可能な開発会議
(RIO+20)」を前にして、世界的な食料生産とエネルギーに関する報告書
を公表した。

この報告書の分析は、現状を次にように分析している。

・食料生産と流通で消費されるエネルギーは、世界のエネルギーの30%であるが、そのうち実際の生産で消費されるのは30%であり、残り70%が流通などで消費される。
・食料システムにかかるエネルギーの40%が無駄に消費され、生産された食料の3分の1に相当する13億トンが無駄に廃棄されている。
30億人が暖房と料理用に現代的なエネルギーサービスの恩恵にあずかっているが、14億人は限定的またはゼロである。
・世界的な人口増加に対し、2050年までに60%の食料供給増が必要。

こうした現状の打開には省エネルギーが必要であり、そのために食料システムが化石燃料ではなく太陽光、風力、小水力、バイオマスエネルギーなどの再生可能エネルギーへのシフトが必要だとしている。そのためには、不耕起栽培や、総合的な害虫・雑草管理による農薬や化学肥料の低減、省エネ型の品種の導入を挙げている。

さらには70%のエネルギーを消費している流通に関して、貯蔵施設の断熱、簡易包装、廃棄食品の低減、効率的な調理も挙げている

・FAO, 2012-6-14
"Road to Rio: Improving energy use key
challenge for world’s food systems"
http://www.fao.org/news/story/en/item/146971/icode/

"Energy-Smart Food at FAO"(本文)
http://www.fao.org/docrep/015/an913e/an913e.pdf


≪ 遺伝子組み換え ≫
■止まらない未承認GM米検出
2011年1月から12年5月までの17か月間で、厚労省が公表した輸入食品の未承認遺伝子組み換え成分検出事例は7件。ベトナム産4件、中国産2件、カナダ産1件。ベトナム産、中国産のビーフン、ライスヌードル、米粉からコメの害虫抵抗性のGM成分が検出され、カナダ産の穀類ミックス品からは除草剤耐性亜麻が検出されている。

2011.07 うるち米粉    中国   コメ Bt
2011.10 ライスヌードル  ベトナム コメ CpTI
2011.11 ビーフン     ベトナム コメ CpTI
2011.12 穀類調整品    カナダ  亜麻 FP967
ビーフン     中国   コメ 63Bt、NNBt
2012.01 ビーフン     ベトナム コメ CpTI
2012.05 ライスヌードル  ベトナム コメ CpTI

・厚労省:輸入食品監視業務・違反事例
http://www.mhlw.go.jp/topics/yunyu/ihan/

コメ製品から検出された害虫抵抗性遺伝子組み換え成分は、Bt63、NNBt、CpIIの3種類。中国もベトナムも公式にはGMのコメは承認していないが、中国の研究機関から“流出”と見られるものが、広範囲に汚染を広げている可能性があり、欧米や日本は輸入検査を強化している。

2011年10月にベトナム産ライスヌードルから害虫抵抗性GM成分CpTIが検出された際には、ベトナム産のコメとコメ加工品への輸入時の検査強化の通達(2011年11月7日付け)が出されている。しかし、ベトナム側での検査では、問題のGM成分は検出されなかった、と報じられている。ベトナム産ライスヌードルは、ホーチミン市の業者が輸出したものだが、原料生産地については報じられていない。

・厚労省, 2011-11-7
食安輸発1107第2号
「ベトナム産米及び米加工品の輸入時検査の強化について」
http://www.forth.go.jp/keneki/kanku/syokuhin/tsuuchi/2011/11/7_3.pdf

・Thanh Nien, 2011-11-17
"Vietnam probes Japan's claim of GMO detection in pho"
http://www.thanhniennews.com/2010/pages/20111117-vietnam-investigates-japan-claim-of-gmo-detection-in-pho.aspx

欧州でも、中国産の未承認遺伝子組み換えコメ製品の混入事例は相次いでいる。EUでも2011年11月14日、規制強化を発表している。

・EuroBrussels, 2011-11-15
"EU imposes stiff controls to block Chinese GM rice"
http://euobserver.com/885/114287

2012年1月から3月にかけて、欧州各国で合計6件のBt米が検出されている。日本での検出事例はないものの、インドやパキスタン産からもGM米が検出されている。

昨年12月に見つかったカナダ産のGM亜麻は、コストコ(米国系会員制スーパー)の輸入した6種類の穀類のミックス製品(GLANOLA MIX KIT)への混入が見つかり、焼却命令を受けている。

カナダ産のGM亜麻は1996年、飼料用として承認されたものの商業栽培はされなかった。しかし、屋外試験栽培により汚染が拡がったと見られている。2009年にドイツで発見され、EU諸国はカナダ産亜麻を輸入禁止としたため、カナダは大きな損害を受けた。

一度、組み換え遺伝子が環境中に放出されると、取り返しのつかない事態を招くことが、こうした検出事例からも容易に理解できる。その点では、まだ隔離圃場での試験栽培にとどまり、本格的な商業栽培が行われていないことは“不幸中の幸い”かもしれない。しかし、隔離圃場からの“流出”がないとは言いきれないのは、カナダの例からも明らかである。


■遺伝子組み換え関連情報ページを公開しました
この間、twitterで放射能汚染関連情報とともに、遺伝子組み換え関連情報を流してきました。放射能汚染関連は、すでにまとめのページを公開しています。このほど、遺伝子組み換え関連情報についても、ある程度の分類とともに、まとめのページを作成し公開しました。こちらも、随時更新しています。

・遺伝子組み換え関連情報
http://organic-newsclip.info/gmo/

・放射能汚染関連情報
http://organic-newsclip.info/rad/

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2012年6月17日日曜日

【遺伝子組み換え問題】遺伝子組み換えナタネ自生調査

去る5/20 に遺伝子組換え食品を考える中部の会主催で、第11回「GMナタネ抜取隊」が遺伝子組み換えナタネ自生調査をしました。
結果は中部の会HPにアップされています。
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/sa-to/120520-11nukitori.htm
 今回の「抜取隊」では例年になく、たくさんのナタネが確認されました。
ハタザオガラシとの交雑を思わせる雑種も確認されました。
試験紙による簡易検査ではGM陰性と判定されても、PCR検査では陽性となってしまう
『隠れ陽性』も確認されました。

詳しくは中部の会HP
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/sa-to/120520-11nukitori.htm
をご参照ください。

2012年6月16日土曜日

【イベント】東京脱原発音楽祭

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
東京脱原発音楽祭
大切なものは何ですか?
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

■日時:2012年6月30日(土)14:00~19:00
■会場:国立オリンピック記念青少年総合センター

出演者(出演順):
橋本美香&制服向上委員会、Kダブシャイン (14:10~)
尾米タケル之一座(スイシンジャー)(15:00~)
藤波心 (15:15~)
上杉隆 (16:25~)
南ぬ風人まーちゃんバンド (17:55~)

進行役:藤波心&きくちゆみ

■参加方法:会場の規定で、以下の予約ページより事前申込み、振込みが必要です。
http://tokyonukefreemusicfes.org/ticket.html

■参加費:「スライディングスケール」から選んで下さい。
(経済状況と貢献したい気持ちに合わせて参加者が選ぶ方法)
一般席(自由席):1~5千円
サポーター席(指定席):1~5万円(サポーター席は終演後懇親会への参加権利あり:別途5000円)



2012年6月9日土曜日

【イベント】2012年新庄草取りツアーのご案内

ネットワーク農縁事務局・あべふみこ

東日本大震災被災者支援の田んぼの草取りです。被災者と一緒に草取りします。


◆6月30日
JR東京駅、東北新幹線つばさ131号9:24発、17号車前集合(9時頃)

→新庄着12:39(農家が迎えに着ます) 
→14:30田の草取り
→16:30温泉
→18:30交流会

◆7月1日 
朝、田の草取り 
→昼食 
→新幹線新庄発13:18-東京着16:56



◆交通費:キップ各自負担・購入ーウイークエンドパス¥約18000
◆参加費:¥5000(6・30夕食費、温泉代、宿泊費、7・1朝食費込み)

◆申し込み先:あべふみこ 
電話・FAX04-7098-0350
abetrust@sirius.ocn.ne.jp

2012年6月4日月曜日

さわのはなの生産者からのメッセージ 2012年5月15日

無農薬・無化学肥料の「さわのはな」を作っているお百姓さんたちのメッセージです。



【 今田 多一 】
● GW(ゴールデンウィーク)後半、新庄は不安定天候でなかなか田が乾かずにいるのだが、田植えの時期からの逆算でぬかるみの湿田状態の田が多々あるのだが、トラクターで田越し、代掻きと次々と農作業にせかされている。テレビでは夏の電力不足と電気料値上げのおどしで原発再稼動をもくろむ原発推進派。


【 笹 輝美 】
● 4月10日頃、あんなに残っていた雪もその後の高温と連日の東風によって見る見る消えてしまった。とは言っても、我家の作業場の軒先の雪がなくなったのは5/4であったし、台風並みの強風が吹き荒れたり、3月下旬並みの低温が続いたり相変わらず不順な天候となっている。例年ならそれこそ猫の手も借りたいほどの超多忙なゴールデンウィークも悪天候のため、本当の連休となってしまい、新聞や本を読み返したりしていた。その中で特に目に付いたのは原発事故関係で 3.11の後、次々と明らかになってきた事故の詳細と国・東電の対応の無責任振りと湯水の如く巨費を投じてきた原発立地の実態である。当初からの地元対策費、建設費、そしてこれから否応なく待ち受ける廃炉費用、使用済み燃料や汚染物質の処分費用54基分を合計すれば、もはや天文学的数字となろう。それだけの膨大な予算を核以外のエネルギー開発に当てていれば、自然エネルギーはじめ、もっとクリーンなエネルギーの活用技術が確立されていたと思わずにはいられない。東電は事故被害者に対し満足な補償などする気はないと見える。仮にも何かとすぐに競争を口にする経済界にあって、数少ない独占を認められている企業である以上簡単に値上げを持ち出す前にそれこそ自己責任において経営者も株主も、設計した会社も建設に当った会社も皆で痛みを負うべき筈である。一連の経過を見て思うのは、国や東電、そして電事連の言うことは全く信用できないということである。
これだけの事故を起しておきながら、社長や会長が交代する程度で役人も東電も推進した研究技術者も誰も責任を負う必要がないのであるから、その無責任構造と体質が事故を招いたに他ならない。再稼動させて万が一事故が起こった場合、彼等はまた想定外と言うのであろうか。アー、またぼやいてしまった。


【 星川 公見 】
● 遅い雪どけで遅れた農作業をようやく取り戻し、苗も順調に育って、この20日頃には田植えになると思います。毎年のことですが、春の種まきから収穫まで順風満帆な年は無いみたいです。自然相手ですからしょうがないのですが、いつも今年は大丈夫だろうか、安全で美味しい米は出来るだろうか、そんな心配ばかりしていますが、この遅い雪どけでも何とか平年並みの田植えになりそうでホッとしています。
土から出てきた蛙も喜んでいるようです。 


【 遠藤 敏信 】
● 機械の故障があって、まだ田起しに入ったばかりだ。田面の軟弱さはこの上なく、倅はトラクターの操作に往生している。
それにしても、自然界・いのちの巡りっていうのはすごいと思う。季節の移ろいの中で今は、雨が降るたびに木々の葉っぱがあざやかさを増して膨らんでゆく。新緑がそちこちで、そして山肌をボリューム豊かに彩ってゆく。 


代掻き風景 6月23日

2012年6月1日金曜日

【原発アクション】大飯原発再稼働を認めないで! 福井県と県の安全専門委員会にメールを送ろう

【転載】大飯原発再稼働を認めないで! 福井県と県の安全専門委員会にメールを送ろう

簡単な説明を見た後、
福井県と安全専門委員会に意見を送るメールフォームからメールが
送れます。
 
 

【映画】『モンサントの不自然な食べもの』

転載 http://www.webdice.jp/dice/detail/3496/

『IMAGINE after TPP~未来について、映画を通して一緒に考えよう、わたしたちの暮らし~TPP映画祭』開催

『モンサントの不自然な食べもの』プレミア上映とマリー=モニク・ロバン監督によるティーチインも決定
『IMAGINE after TPP~未来について、映画を通して一緒に考えよう、わたしたちの暮らし~TPP映画祭』開催
『モンサントの不自然な食べもの』より
参加の是非が問題になっているTPP(Trans-Pacific Partnership Agreement 環太平洋戦略的経済連携協定)をテーマにした映画祭『IMAGINE after TPP~未来について、映画を通して一緒に考えよう、わたしたちの暮らし~TPP映画祭』が、6月1日(金)から5日(火)まで渋谷アップリンク・ファク トリーで行われる。

今回の開催にあたり、多国籍企業モンサントによる世界戦略の核心に迫る『モンサントの不自然な食べもの』が今秋公開に先駆けプレミア上映。マリー=モニ ク・ロバン監督が来日し、ティーチインを行う。その他にもジャーナリスト・岩上安身さんやサステナのマエキタミヤコさん、料理研究家の枝元なほみさんほか 専門家によるトークとドキュメンタリー映画の上映、そしてワークショップが行われる。TPP参加が農業、食の安全、医療、労働、公共サービスなどそれぞれ の分野にわたって、私たちのいのちと生活にどのような影響を与えるのか、この問題について学び、意見を交換しあう場となる。



【農業】

『モンサントの不自然な食べもの』
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『モンサントの不自然な食べもの』
食糧市場を支配する、脅威の多国籍企業「モンサント」の実態を追ったドキュメンタリー映画。遺伝子組み換え作物の世界シェア90%を誇り、金融不況の中、成長を続ける多国籍企業「モンサント社」。
クリーンなイメージを打ち出す裏の姿をカメラは追う。枯葉剤、農薬、遺伝子組み換えの危険性を隠蔽し、自然界の遺伝的多様性や食の安全、農業に携わる人々の暮らしを意に介さないモンサント社の世界戦略。
農業大国フランスで約150万人が観た本作は、「食」、ひいては「いのち」を支配し利益を追求する現在の経済システムについて、強い疑問を投げかけています。
そして作中に登場する各国の深刻な状況は、TPP締結後の日本の姿かもしれません。

監督:マリー=モニク・ロバン
カナダ国立映画制作庁・アルテフランス共同製作
配給:アップリンク 今秋公開作品
(2008年/フランス、カナダ、ドイツ/108分)
6月1日(金)19:00 ティーチイン:マリー=モニク・ロバン監督
6月4日(月)19:00 トークゲスト:サステナ・マエキタミヤコさん

【映画】相馬看花 第一部 奪われた土地の記憶

転載 http://a-shibuya.jp/archives/3006

土地を奪われた怒り、哀しみ――でも、それだけじゃない。ここで出逢った想いを、言葉を、伝えたいと思った。
■上映スケジュール
5月26日(土)ー 6月15日(金)
10:30 18:55
■(5.26修正)監督舞台挨拶スケジュール
5月26日(土)10:30の回上映後、18:55の回上映後、5月27日(日)10:30の回上映後、18:55の回上映前
上記各回、松林要樹監督による舞台挨拶を行います
6月16日(土)以降時間調整中
■料金
特別鑑賞券1300円 劇場窓口にて5月25日(金)まで販売中
当日券 一般=1700円/大学・専門学校生=1400円/シニア=1200円/高校生=800円/中学生以下=500円
■作品紹介

(C)松林要樹
相馬看花 -第一部 奪われた土地の記憶-
2011年│日本│HD│109分
山形国際ドキュメンタリー映画祭2011 Cinema with Us正式招待作品
第36回香港国際映画祭正式招待作品
http://somakanka.com
監督:松林要樹 製作:3JoMa Film 配給:東風 (C)松林要樹 イントロダクション
福島第一原子力発電所から20キロ圏内にある南相馬市原町区江井地区。津波と放射能汚染と強制退去で様変わりしたこの地域へ、松林要樹は救援物資を携えて 向かった。市議会議員田中京子さんとの偶然の出会いから、松林の取材生活が始まる。ときに避難所で寝泊まりしながら、被災の後に流れる特異な時間を現地の 人々と共に生き、その表情と肉声を間近から捉える。
山形国際ドキュメンタリー映画祭2011で本作が上映されると、会場は笑いと涙につつまれた。逆境に立ち向かう者同士が交わすユーモア。いつの世もかわら ぬ男女の機微。土地を、自由を奪われた人々の背景で咲き誇る桜の花。いくつもの美しい映画的な瞬間を湛えながら『相馬看花』は、原発事故によって奪われた 土地の記憶へと迫っていく。
映画『相馬看花』タイトルの由来
タイトルは、中国の故事「走馬看花」からとられた。本来は「走る馬から花を見る」、つまり物事の本質でなくうわべだけを見てまわることの意。しかし、イラ ク取材中に亡くなったジャーナリスト・橋田信介さんは、あえて「走っている馬の上からでも、花という大事なものは見落とさない」と解釈し、よきジャーナリ ストの象徴のような言葉に読みかえていた。橋田さんを私淑する松林は「走馬」を「相馬」と置き換え本作のタイトルとした。
■コメント

(C)松林要樹
日常の全てを奪われてもなお
福島の人々のなんと優しいこと。
カメラはその優しさと一緒に飲み込まれた想いをそのままに
映し出し、怒りよりもいっそう愛しく胸に響いてくる。
鎌仲ひとみ――映像作家/『ミツバチの羽音と地球の回転』
ついにできた福島の「映画」。
ここに流れる有限の時間、その中で咲く喜怒哀楽のかたちを、
同じ時間の中で捉えきった松林監督に喝采。
三浦哲哉――映画批評家/Image.Fukushima代表
被写体である南相馬のおじいちゃんが親しみをもって自分のカメラで監督の写真を撮る。
そんな一連のさまを自らのカメラにおさめられる監督が一体どれだけいるだろうか。
ただただ静かなこのワンシーンが、松林監督の稀有な視点と誠実さとを伝えている。
寺尾紗穂――シンガーソングライター/エッセイスト
松林君、オレの映画なんかの助監督やりたいなんて言わず、
ドキュメンタリーの現場をあと10年駆けずり回りなさい。
長谷川和彦――映画監督
■監督プロフィール

(C)松林要樹
松林要樹(まつばやし・ようじゅ)
1979年福岡県生まれ。福岡大学中退後、経文みたいなものを求めて天竺めがけて一人旅。日本映画学校(現・日本映画大学)に入学し、原一男、安岡卓治が 担任するゼミに参加。卒業後、東京の三畳一間とバンコクの安宿を拠点にアジア各地の映像取材をして糊口をしのぐ。2009年に戦後、タイ、ビルマ国境付近 に残った未帰還兵を追ったドキュメンタリー映画『花と兵隊』を発表。第一回田原総一朗ノンフィクション賞を受賞。2011年、森達也、綿井健陽、安岡卓治 とともにドキュメンタリー映画『311』を共同監督。著書に「ぼくと『未帰還兵』との2年8カ月」(同時代社)、共著に「311を撮る」(岩波書店)。